2009年04月05日

コーヒーマイスターが教える「コーヒーたて方教室」

今回拝見してきたのは、“コーヒーのたて方をプロに教えてもらおう!”と八千代商工会議所が企画した体験教室。商工会議所の食品業部会では、今までにも市内の様々な飲食店の方に協力していただいて体験教室を開催していらっしゃるそうで、以前には和菓子屋さんが桜餅や練りきりの教室を開催したりしたこともあるんですって!
そして今回は、やちなびでも実食レポートを書かせていただいた「カフェふくろう」さんのオーナーを講師に招き、コーヒーのたて方教室が開かれました。

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場所は八千代台駅から歩いて2〜3分の八千代商工会議所。普段利用することが無いので、市役所のような館内の雰囲気に少しドキドキしつつ、奥のエレベータで4階へ。
ここかしら?なんて迷う必要は全くありませんでした。というのも、扉が開いた瞬間、スタバかと思うくらいコーヒーの香りで一杯に!私は15時の最終回に参加しに来ましたが、既に13時から2回の講習が行われているので、こうしてすでに淹れられた沢山のコーヒーの香りが教室から漏れ漂ってくるわけです。

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待合場所となっているエレベータ前のソファは、3回目に参加する市民の方々で満席!20名という定員をどの回も達する(むしろ超える)人気だと伺っていましたが、皆さん“商工やちよ(→ホームページはこちら)などで講習をチェックされていらした様子。こうした体験講習は、気軽に、しかも安く受講出来るとあって、毎回人気のようなんです。
このコーヒーいれ方教室だって、材料費も全て込みで200円!

ちなみに、参加者の年齢層ですが・・・割と高いように思えましたが、中には30代位の方もちらほらいらっしゃいますし、結構幅広い年代の方々が集まっている様子。それに、女性ばかりでなく、男性の方も思いのほか多い!

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受付で参加費をお支払いし、講習用のテキストを受け取りました。ホチキスで閉じられてしっかりと枚数のある冊子・・・。“講師のお話を伺って、見本を真似しながらコーヒーを淹れるだけ”という軽いイメージで来てしまいましたが、この内容を見る限りは教科書のようです。まさか1時間の座学?!

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前の回の片付けで少し時間は押されましたが、ほぼ予定通りに講習スタート!部屋の中はコンロや流しなどが付いたテーブルが4つほどレイアウトされていて、家庭科の教室のようです。“長テーブルで座学”をイメージしてしまった私は、少しホッ。やっぱり実践もやるのよね。
各テーブルを4〜6名が囲むように分かれたところで、早速本日の講師役を務める「カフェふくろう」オーナーの黒沢さんからご挨拶。

『本日は実際に抽出をしていただくことをメインに行って行きたいと思います。テーブルにはサーバーとペーパーを人数分ずつ、そしてコーヒー豆を“ブラジル”と“コロンビア スプレモ”という2種類を用意してありますが、どちらか一方のコーヒーを2杯分の分量を淹れていただきます。テーブル内で交換し合って、2種類の味を試飲してみてくださいね。さて、始める前に、淹れ方のご説明などをいたしますので、皆さん前へ集まってください。』

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受付で配られたテキストとペンを片手に、講師の周りへと集まります。
そこでは、豆の特徴や抽出に使う器具についての簡単な説明、淹れる際の手順や注意事項などが紹介されました。

『本日使う2種類の豆ですが、ブラジルというのはちょっとビターチョコを思わせるようなとろみのある風味が、そしてコロンビアはナッツのような風味とグレープフルーツ系の酸味のある軽めなコーヒーという特徴をそれぞれ持ち合わせています。
今日はどちらもストレート豆ですから、ドリッパーには円錐形で内側にリブが付いた一つ穴の“ハリオ”を使用しましょう。ストレートは固有の甘みや酸味、苦味などの特徴がよく分かるように、抽出スピードの速いドリッパーが向いているんですよ。すっきりとキレの良い今回のコーヒーには、特にオススメのドリッパーです。
逆に、ブレンドを抽出する場合は小さな穴が3つ空いた“カリタ”というドリッパーがオススメです。これだと、抽出中の滞留時間が長くなりますから、それぞれの豆の特徴が引き出されやすくなるわけです。』

皆さん、時折「へぇー!」と声をあげながら、真剣に聞き入っています。ご自宅でドリッパーを利用されている方も多いようなんですが、使い分けをしたり、それぞれに専用のペーパーフィルターがあるなどといった情報は初耳だったようで、なるほど!と納得の声が聞かれました。

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質問タイムも設けられ、
『同じ種類の豆でも、浅煎りを深煎りに変えたら好みの味になったんですが、どう違いが出てくるんですか?』
『同量のグラム数なのに、袋の容量が違うことがあるんですが・・・。』
『余ってしまったコーヒー豆の活用方法はありませんか?』
などなど、自宅でのコーヒー豆の扱いについて、なかなか聞く機会がなかったことが話題にのぼります。
もちろん講師の黒沢さんは、それぞれの質問にも的確に分かりやすい答えを用意!
『スーパーなどに置かれているコーヒー豆にはいつ焙煎したか書いてないことも多いし、出来るだけ新鮮なものを100gなど少しずつ購入しないと、豆に含まれる油分が酸化して嫌な酸味が出てきてしまう』とか、『焙煎は水分を飛ばして炭にする作業だから深煎りになるほど質量が軽くなって同じ重量でも量が多く含まれる』などなど、次々と出てくる面白い話に、そうそう!それ気になってたのよね。と質問者以外も興味津々で聞き入ってしまっていました。

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実際にコーヒーを淹れる見本を拝見し、抽出のポイントをしっかり教わったあと、また各自テーブルに戻っていざ実践スタート!知識が入った頭でテーブルを見てみると、これがあの説明のあったドリッパーで、この専用のお湯差して抽出するのか・・・などなど、最初よりも興味を持って道具にふれることができるから面白い。

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用意された豆はまだ挽かれていない状態。これは、12時間前位にカフェふくろうさんで自家焙煎された新鮮な品だそうで、それをこの場で中粗引きにしたものを抽出していきます。

粉になったコーヒーの香りに感動したり、初めて温度計で正確に測ったお湯を注ぎ込んだコーヒー豆のドームにびっくりしたり。4つのテーブルはどこもものすごい必死になって抽出に取り組む横顔ばかりですが、アドバイスの飛び交う声もすごい!
『あら、水は置くように入れるのよ。ほらほら、水の勢いがよすぎて周りの壁が崩れそう!真ん中に注ぎいれないと』
『いつまでも豆を浸してたらアクが出るから、サッと取り除かないと』
『受けるのはコーヒーカップじゃなくて、サーバーだよ』
『入れ終わったら蓋をしないと、香りが飛んじゃう!』

頭に工程が入っているはずなのに、実際に自分の番になるとすっかりポイントが抜けてしまうようで・・・逆に他の方のやることが目につきます。今まで、コーヒー一杯を淹れるのにこんなに真剣になったことがあったかしら??

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それにしても、このお湯を注ぎ込むときのひとときが楽しいこと!家でドリップパックにお湯を入れるときとはワケが違います。本当にパンパンに膨らんだドーム状の豆を目の前にするだけで、テンションが上がるから不思議。
でも、これも焙煎してから日数が経つほど、中に含まれる炭酸ガスがどんどん抜けて、抽出したときにお湯を差してもしっかり膨らまなくなってしまうそう。油分の酸化にしても、抽出の工程にしても、いかに“焙煎”がコーヒーを左右するかを思い知らされます。
うちの冷蔵庫に入ってるあの豆、絶対1年は経ってる気がする・・・これを機に、コーヒー豆にもう少し気を遣ってみようかしら。

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淹れたてのコーヒーがテーブルに揃ったところで、お楽しみの試飲が始まりました。
『ブラジルって美味しい!後味がすっきりしてるのに、パンチが効いてるわね。嫌な苦味も酸味も感じないわ。』
『コロンビアはすっきりしていて、ブラジルより私は飲みやすいわ。サッパリしてて、沢山飲むにはこちらのほうが好きかも。少しブラジルは重く感じるし。』
どちらもストレートで同じ抽出をしたはずなのに、飲み比べてみると随分と印象が違います。皆さんの好みも様々で、特にブラジルは男性に人気があるようでした。講師の黒沢さんも、“ブラジルにはミルクを少し入れるとまろやかで美味しいですよ”なんて楽しみ方のアドバイスをして回ったり、実際に抽出してみて更に湧き出てきた質問に答えたりしていらっしゃいます。

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そして皆さんから歓声が上がったかと思ったら、次々と各テーブルにバニラやコーヒーの自家製シフォンケーキが配られ始めたんです。“カフェふくろう”で自家製のケーキやパンなどコーヒー以外のメニューを一手に引き受けている、黒沢さんの奥様自慢のシフォン!
『まあー!これもいただけるの?!』
思いがけないサービスと、そのびっくりするようなふんわりしっとり!とした食感&美味しさに、教室内に感嘆の声が広がります。

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結局配布されたテキストは使用することなく、“お話を聞いて”→“チャレンジして”→“試飲を楽しむ”という、口頭説明と実践で構成されたシンプルな講習内容でした!後で黒沢さんに確認したところ、これはコーヒーマイスター試験用のテキストをピックアップしたものとか。

『講習の時間が1時間と限られているうえに、試飲まで含めると実際の講義は20分程度に抑えなければならず、詳細な説明まですることが出来ないと思いまして。ご自宅でより詳しく確認出来るように、配らせていただきました。なかなか細かい部分までは突っ込めませんでしたが、もっとコーヒーについて知りたい!という方は、ぜひカフェふくろうへいらしてくださいね。』

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商工会議所で行われる講習ということもあって、もう少しカタイ雰囲気なのかと思っていましたが、全然!初めて顔を合わせる方々も、“コーヒーを淹れる”という共通の学びを通じて、すっかり和んでいらっしゃいました。
『もう、時間の経った豆は何だか酸化しちゃってる気がして、もう飲めなくなっちゃったわ!』
『お店でもシフォンケーキがいただけるんですって。じゃあ、今度ご一緒にカフェふくろうへ行ってみませんか?どちらにあるのかしら。』
などなど・・・弾む会話が絶えないまま、あっという間の講習が終了しました。

これで、200円は安い!!

今回の講習に合わせて、カフェふくろうさんも実習が出来るように器具も増やしたそうで、今後も機会があればコーヒー講習を開催したいとのことで、ゆくゆくはお店でも簡単な講習会が出来たらいいなぁ!と夢を膨らませていらっしゃいました。

また、八千代商工会議所では定期的に、市民の皆さんが気軽に参加できるこうした体験教室を企画なさっているそうなので、ぜひ“商工やちよ”などをチェックしてみては?!

【今回の講習】
(開催元/八千代商工会議所 食品業部会)
●八千代商工会議所 047-483-1771
千葉県八千代市八千代台南1-11-6(地図
ホームページ/http://www.yachiyocci.jp/index.htm
会報誌「商工やちよ」pdf/http://www.yachiyocci.jp/012-syoukouyachiyo.pdf/080401-syoukouyachiyo.pdf.html

(講師/CAFEふくろう 黒沢 崇氏)
●CAFE ふくろう 047-485-1621
千葉県八千代市八千代台東1-38-2(地図)京成線「八千代台駅」東口から徒歩7分
営業時間/10:00〜19:00
定休日/毎週火曜日及び第2週火・水曜日(その他不定休あり)
駐車場/有り(1台)
ホームページ/http://cafe-coruja.net/
実食レポート/http://yachiyonavigurume.seesaa.net/article/112850368.html
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2008年09月29日

シュガーアートに挑戦!(久世恵美Sugar Art Salon)

今回は、“おけいこ&サークル情報”でもご紹介した「久世(くぜ)恵美Sugar Art Salon(→情報はこちら)」で、シュガーアートにチャレンジ!
緑が丘駅から徒歩圏内にある先生の教室へお伺いしてきました。

何しろ、今回はシュガーアートはもちろんのこと、久世先生にも一目お会いしてみたくて!というのも、以前私は先生をテレビで拝見したことがあったからなんです。実は久世先生、数年前に“元祖シロガネーゼ”として雑誌やテレビにしばしばご出演なさっていました。
先生は幼い頃から手芸や編み物といった細かな作業がお好きでいらっしゃったそうですが、とあるショップで機会に恵まれてシュガーアートの第一人者である稲田和子先生のもとで学び、講師ライセンスを取得。当時まだ日本では認知度の低かったシュガーアートを広めるべく、白金のお住まいで“久世恵美シュガーアートサロン”を開講後、日本シュガーアーティスト協会を設立したりと多大な貢献をなさいました。雑誌“VERY”やテレビなどで久世先生の作品に惹かれて師事された方が、現在も講師として全国各地でご活躍中です。

もちろん久世先生も、今は3人のお子さんをお育てになりながら引き続き驚異的なスケジュールをこなしていらっしゃいます。先生はご主人のお仕事の関係で八千代へ最近越していらっしゃったそうで、今は東京と八千代の往復生活。
ちなみに3人目のお子さんはうちのなび息子と同級生!小さなお子さんを抱えながら、すごいなぁ・・・。

話は戻りまして、ご自宅兼教室へとお邪魔したんですが!もーう別世界!!
さすが元祖シロガネーゼ、期待を裏切りません。
今まで踏み入れたことのない雰囲気の内装や家具に、あまりよそのご自宅を見まわしては失礼だわ、と心では思いつつも目が勝手にうろうろしてしまって・・・。
ルイ王朝スタイルの白家具というんでしょうか?ヨーロッパの上流階級サロンかと思うようなロココ調の家具で統一されていて、しかも幅木までゴージャスにリフォームされてる!!

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奥行きにびっくりするくらいの、広ーい芝生のお庭の前に置かれた、艶やかな大理石のテーブルへと案内されました。
右手に見える戸棚には、ウェディングケーキのシュガーアートが飾られています。
『これはケーキの一番トップの部分だけを飾っているのですが、本当はもっと大きいものなんですよ。』と写真を見せてくださいました。
土台の部分はテーブル一杯の大きさで、ブーケ状の花が白いケーキを彩っています。
土台もリボンも、この細かく繊細な花の部分ももちろんシュガーアート!
全部完成するのに1か月ほどかかるそうですが、こういった注文を受けつつ、70〜80名もの生徒さんを相手に教えつつ、本まで執筆されているという驚異のパワフル振りでございます。

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さて、今日は体験教室。
予約の際に@ベビーシューズ、Aローズ、Bリボンのいずれか希望するモチーフをお伝えするのですが、こういう作業が苦戦しがちな私は一番所要時間が少なく1時間で出来上がる@ベビーシューズを選択していました。
その出来上がり見本を拝見しつつ、シュガーアートとは?どんな材料なのか?などなど、基本的なお話を伺います。

これって、よくクリスマスケーキの上に乗っているサンタさんみたいなものですか?食べられるのかしら。

『あれはメレンゲ菓子だったり、マジパン(砂糖とアーモンド粉などで出来たもの)で作られている場合が多いですね。メレンゲ菓子は壊れやすく保存が難しいですし、マジパンではアーモンドの色が邪魔したり、薄く繊細な作業というのが難しいのですが、シュガーアートはどちらの問題もカバーされた砂糖菓子細工です。
シュガーアートやシュガークラフトと聞いても、まだまだ認知度が低くてイメージが湧かない方が多いのですが、あの戸棚にあるようなウェディングケーキが一番分かりやすいですね。ああしたケーキのデコレーション技法としてヴィクトリア女王の時代にイギリスで生まれたものなんですよ。
もともと食用として使われていますので、材料もすべて安全なものばかりですから口に含んでも大丈夫ですが、教室ではシュガーアート自体を目的とした環境で作業していますし、素手で捏ねまわしたりして衛生的ではないので・・・すすんでは召し上がらないことをおすすめしてます。』

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作業は、まず久世先生が用意された“シュガーペースト”を型抜きするところからスタートします。シュガーペーストは、粉糖をベースにゼラチンや増粘剤などを混ぜて作ったものだそうで、水で混ぜれば簡単に出来上がるペースト用ミックスも市販されているそう。

作業する下敷きの上にショートニングを少量塗ってから、シュガーペーストをめん棒で伸ばし、ここへ靴底とまわりの部品を型抜きします。意外とペーストに弾力があって、結構思いきりよく伸ばさないと薄くなりません。ただこれだけの作業なんですが、均一に伸ばせてなかったり、型抜きにペーストがはまってしまって取れなくなったり・・・やや前途多難か。

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『ペーストが乾いて固くならないと次の作業に移れないので、すでに型抜きを済ませたものを土台に次の作業へ進みましょう。』
3分クッキングの如く、どこからともなく現われたキレイな薄い靴底。
ここに、アイシング(粉砂糖と卵白を練り合わせたもの)で縁取りをしていくそうで、シンプルな細い口金のついた絞り出しの袋が用意されます。アイシングは、細かいデザインを施したり、別に作った部品を付ける糊代わりに利用するそうです。

靴底のまわりに白いアイシングを一周させてから、靴先とかかとまわりの2か所を立体的に組み合わせてくっつけていきました。思っていたよりアイシングの固まるスピードが速く、ポロポロと取れてしまったり!

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どうにか仕上がった真っ白な靴に、いよいよ飾りを施していきます。

まずは、バラと葉の押し型に、それぞれピンクや薄緑に着色されたシュガーペーストを薄く押しつけて型を取りました。
『今日は体験教室なので、簡単に作業できるようにこうした型を利用していますが、例えばあの飾ってあるウェディングケーキの花などは、すべて手作業で仕上げますよ。』

押し型からはがすと、薄い粘土状のペーストに形が盛り上がって形が浮き出るので、それをハサミで切り抜いていきます。バラを2つ、葉っぱを4つ作ってとりあえず置いて乾かしておき、その間にアイシング飾りの作業へと移ります。

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真っ白な靴に、ピンク色のアイシングで玉飾りの縁取りを施していくのですが・・・この作業、見た目以上にかなり難しかった!先生のお手本を見ている限りでは、全く何てことなさそうに思えたのに、いざ自分でやると全然「玉」にならないんです。はー、私ってこういうセンス無し?
『この作業は、シュガーアートの中でも思いのほか技術のいるものなんですよ。習い始めてしばらく経っている方でも、この作業に苦戦する方が多いくらいですから。もう後は慣れですよ!』

下敷きの上でしばらく絞り出しの練習をして、いざ本番!
力の入れ加減や、次の玉へのつなぎがうまくいかず、絞り出しては失敗し、楊枝ですっかり乾いたアイシングをポロっと取り除いては再チャレンジ。何とかかんとか両靴とも一周飾りつけましたが、どこが玉?
むしろ線に近い・・・。

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『大丈夫大丈夫、先ほどのバラをつけたりすると全然見栄えが変わってきますよ!』
そんな先生の言葉に支えられながら、バラと葉っぱの裏にアイシングを絞って靴へレイアウトしていきました。最後に3種類のリボンから、一番見栄えがしそうなものを選んで貼り付けて・・・

出来たー!!

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先生の言葉通り、ほんとバラやリボンが付いただけでぐっと可愛らしくなりました。大きさは4〜5cmほどで小さいですが、そのミニチュア感がさらに目を惹く愛らしさを放っています。
初作品!あらまあ、なび子さん。私ったらなかなか上手に仕上げたじゃないのー。

いや、待て待て。

冷静になって先生の見本と比べてみれば・・・

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ザ・別物。

葉っぱの薄さを比べても、全然私のほうはぼってりしてて繊細さに欠ける感じです。そうかー、もっと押し型は薄く伸ばしても大丈夫だったんだー!とか、周りのアイシングはもっとひとつずつを細かくすればよかった!とか、先生の見本を見れば見るほど、“こうすれば良かった”ポイントが湧き出てきます。

気付けばすっかり1時間が経ってました。
セレブな雰囲気のお部屋で、日常からしばし離れてゆったりシュガーアートに没頭するのは何とも楽しいひとときでした。今回は体験コースなので自由に色々作る楽しさは“おあずけ”ですが、実際の教室ではバラエティ豊かなコースが満載!
ほんとに何の用意もなく身ひとつで体験できるので、ぜひ一度気軽にお問い合わせしてみては?

●シュガーアート「久世恵美Sugar Art Salon」   
【募集対象】高校生以上の女性
【レッスン日時・場所】日程は応相談。時間帯は10:00〜12:30または13:30〜16:00、八千代市大和田新田94付近 自宅にて
【レッスン内容】まずは1日体験レッスンからどうぞ
【入会費・受講料】体験レッスンは入会金不要。受講料は体験レッスンの作品が3パターン有りますので、各作品によって違います。
@ベビーシューズ(所要時間 1時間)受講料 2,000円(材料費含)
Aローズ(所要時間 1時間半)受講料 3,000円(材料費含)
Bリボン(所要時間/3時間半)受講料 7,000円(材料費含)
※体験レッスンの受講ご希望の方は、「お名前、ご住所、ご連絡先、ご希望の作品(土台の色も)、ご希望の日程(第3希望まで)、シュガーアートの経験有無」をご明記の上メール(sugarart@fc5.so-net.ne.jp)にてお申込み下さい。
【ホームページ】http://kuze-sugar-art-salon.com
【問い合わせ連絡先】090-3203-1122(久世・くぜ)又はメール sugarart@fc5.so-net.ne.jp

※おけいこ&サークル情報のページはこちら
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2008年04月29日

癒しの踊り!フラに初チャレンジ

今回の体験おけいこは、なーんとフラダンス!
今まで体を動かす習い事って、プールやバレエなどをやったことはありましたが、フラを習うという発想が無かったし、フラ自体をあまり目にすることがありませんでしたから、曖昧な感じにしか想像もできず・・・腰をフリフリ、手を波打たせながら、アロハなミュージックに合わせてゆったり踊るといったところかしら?

そんな浅はか過ぎるイメージと、事前に必要だと伺っていたTシャツとハンドタオルだけを持って、八千代中央駅から徒歩約2分ほどの場所にあるマナオピリさんへとやってまいりました。

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先日「フラドール作り(→レポートはこちら)」でお伺いした場所でもある、こちらのマナオピリさんですが、フラのレッスンは出入り口に面したフローリングで行われます。そしてフラを教えてくださる講師は、なんとヒーリングサロン「マナオピリ」のオーナーでもある野中さん!
ハワイ島でフラの豊かさに衝撃を受けた野中さんは、スピリチュアルな感性を活かしてオリジナリティに溢れるヒーリングを展開されてきましたが、ロミロミや各種ハワイアンヒーリングに加えて、こうしたフラダンスやウクレレ、歌など幅広く嗜んでいらっしゃる“ハワイアンマスター”なのでございます。

扉を開けると、既に集まっていらっしゃる生徒さんが次々と「アロハー!」とハグしてくださいました。フラドール作りに参加したときに、ハワイのご挨拶だと教えていただいていたので、今回は私もアロハー!とハグし返す余裕も。
日本ではあり得ないようなことが、ここではあまりにも自然に交わされているんです。こういう非日常感が、さらにハワイアンな気分を盛り上げてくれるんでしょうね。(ちなみに、一緒についてきてもらったなび夫さんは、突然次々と女性にハグされまくって、目を白黒させて固まってました・・・。)

まずは着替えから。フローリングフロアの奥、フラドール作りをした部屋が、荷物を置いたり着替えを済ませる控え室として利用できるようになっています。
レッスンを受ける格好は、Tシャツにフラ専用?のロングスカート、そして足元は素足です。
体験の方や、まだフラのスカートを持っていない方には、スカートを貸していただけるとのことですが、毎回レッスンに参加するようになったら、マナオピリで購入しても良いし、器用な方なら生地やさんで好きなものをチョイスして、自分でチャチャッと作っても。特にこういった柄じゃないとダメということはないようですが、自然とみなさんハワイアンっぽいものを選んでいるとのことでした。

ハンガーにかかっている何枚かのスカートから、気に入ったものを貸していただけました。実際にスカートを手にしてみると、思いのほか厚地で、ロングのせいかずっしり感さえあります。見た目も大きな絵柄に鮮やかなカラーのものばかりで、いかにも陽気なハワイっぽさ満載!
ここはひとーつ、普段は着ないような一番派手なものを選んでテンションを上げていくわよ!

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・・・と、選びましたのが、ハワイアンブルーとショッキングピンクの組み合わせ。持参してきたシックなモノトーンのミッキーTシャツが、なんとミスマッチなことか!!!自分で言うのもなんですが、受け狙いとしか思えない出で立ちに。
ぜひご持参いただくTシャツは、シンプルで割とピッタリ体にフィットするようなものをオススメいたします。

このスカート、着方にもコツがあるようです。
Tシャツの裾は、出すのか?しまうものなのか?迷って入れたり出したりしておりましたら、レギュラーメンバーの方からスカートの着用方法を教えていただけました。
普通ならゴムの部分がウエストにくるように着たいところですが、お尻のやや上あたり(かなり腰履き)ではきます。こうすることで、腰を揺らした時の見栄えに差が出てくるわけですね。
ということで、TシャツはINが正解!

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準備が出来た方は、レッスンが始るまでフロアでストレッチをしたり、ほかの方とお話をしたりしながら過ごします。そして、開始時間がやってくると、皆さん輪になって座り込みました。
ストレッチでも始めるのかな?と思いきや、一人ずつその週にあった出来事を皆さんにお話していくことから始めるらしいのです。
『人は、他の人が体験した話を聞くことで“疑似体験”が出来て、その人が感じた思いを分かち合えます。前回のレッスンから1週間、良いことも悪いことも色々起きたかと思いますが、その中で自分が話したいことをここで皆さんにお話してもらうんです。』

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直接的にフラのレッスンとは関係ないようですが、自分のいわゆる“ぶっちゃけ話”をすることで、レッスンに集まった皆さんと自然な形で心を開いていくステップにつながっています。
初めてのときにはすごく戸惑いますが、これが毎回行われると“やらないと変な感じがする”ようになるんだとか。皆さんスラスラと楽しい話やグチ話、感動した話などを紹介していらっしゃるので、順番がくるまで何を話そう??と頭がこの数日間の出来事をグルグル。
でも、そういう何気ない日常に気を向かせるということが良いのだとか。ここで話すネタ探しをするため、無意識に毎日を注意深く過ごすようになったそう。

実際、今日初めてお会いしたはずの皆さんでしたが、初対面で普通は聞けないような日常話を伺ったことで、スーッと垣根が取り払われた思いがしました。私も皆さんにお話をしていく中で、何を話そうか回想する時間を新鮮に感じ、また興味を持って聞いてくれるひとときに、何とも言えない満足感を得られたようにも思いました。

確かに、これがクセになるというのも分かるかも!

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和やかムードを保ちつつ、フラレッスンへと移ります。
まずはストレッチから。
重ならないように3人ずつ、数列作って先生と対面するように並びます。そしてハワイの音楽をBGMに、先生の指示に従ってゆっくりと体を動かしていきました。
前屈をしたり、両腕を左右に押し出したり、ヨガのようなじわじわーっと体に効いてくる動きを何パターンか続けて、順々に筋を伸ばしていきます。

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それから、基本ステップの練習へと移りました。
合わせるのは音楽ではなく、先生が打つ太鼓?のような楽器のリズムです。私にはまだわからないハワイの言葉を先生が口にすると、生徒の皆さんが一斉に違う踊りに移っていきます。
今日が全く初めてで、目にする機会もそうそうない踊りを、見よう見まねで繰り返す・・・かーなーり、パニックに陥りました。でも、少しずつその繰り返しに体と頭が馴染んできて、最後のほうには先生の言葉と踊りの型が一致するようになってくるように。

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先生曰く、説明をして頭で考えて習得するよりも、人のやっている様子を真似て覚える方が、各段に身に付きやすいものなんだそう。なので、レッスンはクラス分けをあえてせずに、初心者も慣れた人も一緒に同じ内容に取り組んでいるようです。
『誰でも最初は初心者です。皆さん回を重ねていくごとにどんどん吸収して、以前から習っている方と一緒にレッスンを楽しめるようになっています。とにかく笑顔を保つこと!歯を見せて、陽気な気持ちで表現してみてくださいね。』
それでも、全く先生からのアドバイスが無いわけではなく、気をつけるポイントでは声が掛かったりします。また、新しい曲をチャレンジするときには、もちろん振りをひとつひとつ教えていただきながら進めるそうです。

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そうそう、スカートの中に足が隠れているので傍目には分りませんでしたが、実はフラダンスって中腰の状態を維持して踊っているんです!
しばらくすると、ジワジワと前太ももに疲労感が貯まってくるので、途中何度も足を伸ばしてしまいそうになります(というか、してしまいました・・・)。
一連の基本ステップが終わった後、まわりの方は“ゼーゼーハーハー”まではいかないものの、それに近い疲労感を漂わせていらっしゃいました。私のように足を伸ばしたりとチョンボせず、ちゃんと正しい動作で、且つ指先まで神経をいきわたらせながら踊れば、このフラダンスって想像以上にハードなんでしょうね。

次のレッスンに移る前に、水を飲む時間が取られました。
あとのレッスンでも、切りの良いところで水飲みタイムがしばしば取られ、フロアの後ろに設置してあるウォータータンクから冷たいお水をいただきます。

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さて、水を飲んでスッキリ!そして体も温まってきたところで、音楽に合わせての練習へと移りました。この日は、5月3日に開催される「ゆりのきつつじ祭り」の練習真っただ中!メインステージで踊る「レイナニ」と「ナプア」という2曲だそうで、振り付けのレッスンは既に終わっているようで、あとは繰り返しの練習のみといったレベルへの参加。
後に聞いたなび夫さんの感想で「見事な土俵入りだったよ。」と言われてしまうほどの失態をさらしたものの、果敢に踊りへ加わった私はエラかった!(か?)

【ゆりのきつつじ祭り】
場所:ゆりのきつつじ祭り メインステージ(八千代中央駅前付近)
日時:平成20年5月3日 14:00〜14:30

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先ほどのステップ練習とは違い、音楽をかけつつ、先生が歌いつつ進められる踊りには、何だか動作というより歌を表現しているような印象を感じます。「こっちへ来て」という歌詞に合わせて、手をこちらへ招くようなことをしたり・・・。

それもそのはず。
後から伺った先生のお話に、なるほど!と万事納得。
『ハワイの人々というのは、昔は“文字”を持っていなかったんです。そこで、神への信仰の表現や出来事を後世に伝える役割として、フラという踊りが生まれたんです。自然を崇拝しているハワイアンの方々は、すべての自然の中には“神”が宿っていると信じていて、神々の住む自然を褒め、歴史的な出来事や伝説などを歌にし、それを手話で表現したのがフラダンスなんですよ。』
今までは、単に踊っているだけだと思っていましたが、実は全ての動作が手話としてそれぞれ意味が込められていて、一曲を通して何かを伝えようとしていただなんて!

ウクレレを手に、透き通るような声で歌う先生。
うつくしーい歌声と生ウクレレの音色を聞いているだけで、何だか本場ハワイに来ているかのようです。
2曲目はつつじ祭りで踊る方だけで、フォーメーションを確認しながら披露!当たり前ですが、自分の動きと次元が違いすぎ!!なんであんなに優雅で、伸びやかで、スムーズなんだろう・・・。

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2曲をそれぞれ踊り終えて、本日のレッスンは終了となりました。
終わり方も、挨拶だけではありません。
最初のように輪になって座り、今日の感想を一人ずつ言ってから、両隣りの方と手のひらを合わせるように重ねながら感謝の思いを心の中で願い、穏やかな気持ちになりながら終えるんです。
さらに、別れを惜しむかのような雰囲気で、アロハー!とハグをし合いました。

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レッスン後も、持ち寄ったお菓子やお茶を囲みながら、会話を弾ませている皆さん。ここはもう、単なるレッスンというよりも、皆さんの“癒し処”になっているようでした。
この教室をとても大切に思っていらっしゃる生徒さんからは、フラのレッスンはもちろん、こうして皆さんと集まって、日常からふと離れて癒しの時間を得られるということにも惹かれて通っているという声が聞かれるほど!
『ここのレッスンは、フラダンスの習得だけを目的としているというより、フラの心や基礎に触れていただく意味合いも大切にしています。もっともっと本格的に習ってみたい!とステップアップをお考えになり始めた生徒さんには、八千代台にある教室をご紹介したりしていますよ。』

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初めての方でも、以前から一緒にレッスンしているかのような親しみやすさで入りこめる、何とも不思議な空間を醸し出しているマナオピリさんのフラ教室。
今度のゆりのきつつじ祭りでは、普段は体験できない“外で踊れる開放感”が味わえるとあって、生徒の皆さんはすごく楽しみにしていらっしゃいました。
さて、当日披露される踊り込められた意味は、どんなものなんでしょうか?単なる踊りとしてではなく、ハワイアンの豊かな思いを受け止めに、ぜひ見に行ってみませんか?
5月3日の14:00〜14:30は、ゆりのきつつじ祭りのメインステージへGO!

●マナオピリ フラヒーリング
開催場所/千葉県八千代市ゆりのき台4-8-1(地図)東葉高速鉄道“八千代中央駅”から徒歩2分
駐車場/有り
問い合わせ先/047-486-7914(ハワイアンヒーリングサロン マナオピリ)
※マナオピリ フラ教室ページ http://manaopili.jimdo.com/
※マナオピリ ヒーリングサロンページ http://manao-pili.jimdo.com/
〔関連レポート〕
ハワイアンヒーリングサロン「マナオピリ」(2006年05月26日)
尾形建設の旧事務所のその後(2008年02月19日)
激カワ!フラドールづくりにチャレンジ!(2008年03月27日)
癒しの踊り!フラに初チャレンジ(2008年04月29日)
posted by やちなび子 at 00:00 | Comment(0) | ◆おけいこ&学び体験レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月27日

激カワ!フラドールづくりにチャレンジ!

早耳情報でもお伝えしましたが、ハワイアンヒーリングサロンのマナオピリさんがゆりのき台にリニューアルオープン!今回パワーアップしたのは、単にヒーリングサロンとしてだけではなく、フラダンスやハワイアン系のワークショップなど、おけいこまで習えちゃうというところなんです。
今回は、おけいこ体験レポートということで“フラドール”を作りにお伺いしてきました!

とはいえ・・・フラドールづくりと聞いても、何だかピンと来ません。
何を作るのか?どうやって作るのか?そもそも素材は何なのか??
全く想像がつかない状態で(それでいいのか?!)、リニューアル後のマナオピリさんへ向かいました。午前の回(10:00〜12:30)に参加するべく、9:50頃にはお店へ到着!

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出入り口直結のフローリング部屋では、フラダンスなどのレッスンが出来るようになっています。そして間仕切り&鏡代わりになる引き戸の奥が、本日参加するフラ・ドール作りなどのワークショップを行う部屋としてレイアウトされています。そこには、ベンチチェアに囲まれたテーブルの一角と、ラフに座れるローテーブルの一角があり、10数名ほどが集まれるくらいのスペースが確保されています。

ちなみに、こちらの建物の2階にはマナオピリのヒーリングサロンが仮設置されているとのことでしたが・・・窓の外から見える駐車場スペースには、何かが建設中のご様子。増築??
着々と“八千代ハワイアン計画”、遂行中のようでございます。

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さてさて、このフラドール作りのレッスン。お招きしている森田先生は都内で講座をお持ちですし、大変な人気で引っ張りダコ!千葉県で唯一開催しているこのマナオピリの講座は、今まで平日開催だったにも関わらず毎回満員の人気振り。“何とか休日に開催して欲しい!”というご要望にお応えして、この3月は日曜日開催を企画されたということでした。
午前・午後と日に2回行われるのですが、そのどちらも満員御礼!
圧倒的なリピーター率の大人気ワークショップということで、期待は膨らむのですが・・・一体、どんなものを作るんですか?

「“フラドール”というと、ハワイのお土産やさんでもたくさん置いてあるものを思い描かれるかもしれませんが、どれも民芸品タイプでリアルな感じのものが多いですよね。こちらでは、もっと可愛らしい人形をオーブン粘土を使って作っています。モチーフはフラの踊りだったり、ハワイアン関連の衣装やお花、小物だったりと、生徒さんのご希望を伺いながら、それぞれ気に入ったものを作ります。」

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オーブン粘土というのは、制作中は普通の粘土のようですが、オーブンで焼くと固くなる素材で、いわゆる「クレイアート」のモチーフがフラドールということのようです。実際に手に取ってみると、すごーく硬くて丈夫そう!粘土の色は焼く前後でほぼ変わらないということですが、かなり発色も良いんです。

何より、もう一目見てかわいい!!と引き込まれるこの愛らしさ。

こんな可愛いものが、この1回のレッスンだけで作りきれるんですか??

「そうですよ!皆さんひとつ作って、お持ち帰りいただいています。今日は初めての方ばかりですので、作りやすいモチーフの見本をお持ちしました。こちらのマーブルのドレスを着ている子か、桜をモチーフに取り入れた子か、どちらかのデザインにチャレンジしていただきますよ。」

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毎月開催されているこの講座では、季節折々のモチーフを取り入れたお人形を、先生が見本として作ってきているそうです。それを選ぶこともできますし、何度も通っている方は、作ってみたいモチーフを先生にお伝えして、アドバイスをいただきながら制作することもできるんだとか。

開始時間の10時をまわるころには、レッスンが行われる部屋には、11名もの生徒さんが集まりました。各席には、数種類の色が入った粘土の袋が2つほど、カッター、クリアファイルが置かれているのですが・・・こんなにいろんな色を使って、あの可愛いフラドールを作るの??道具はカッターだけ??
などなど、見れば見るほど謎は深まるばかり。
何となーく、まわりにいらっしゃる皆さんも同じように思っているのか、どうするんだろう?的な雰囲気満載の中、いよいよ先生から簡単な挨拶のあと、早速レッスンが始りました。

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「まずは袋の中の粘土を取り出して、その袋の中全部を混ぜ合わせるように、よく捏ねてください。」
黄色や茶色、こげ茶などのオーブン粘土が5種類ほど同じ小袋に入っているのですが、全部混ぜると濃い肌色が出来上がるんですって!それを使って顔や手にしていくそうです。
おおー、なるほど。原色を組み合わせるんじゃなくて、必要な色を混ぜて作るんだ!!

袋から取り出して、指先を使いながらぐぐーっと押しつぶすも、ちっとも混ざる気配すらありません。思っている以上に固くて握力が持たない!!こんなに混ぜるのに力と根気がいるとは!
ひたすらコネコネしている中で、先生から「皆さん、本日はどちらの人形を作りたいですか?」との質問がかけられます。
みんな一様に“桜”をモチーフにした人形に手を挙げ、全員が同じ人形をつくることとなりましたが、それぞれ違ったものを作ることのほうが意外にも多く、みんなが同じものを作るケースはあまり無いんですって。

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それにしても、捏ねるのにこんなにも力がいるなんて!
自分が悪戦苦闘している割には、回りの方の手元を見れば、もうすっかり肌色に丸まってます・・・あれ?実は要領悪い??

「丸め終わりましたら、続いて他の粘土も軟らかく捏ねてくださいね。指紋に粘土が入ってしまうので、よく手を拭いてから別の粘土をこねるように気をつけてください。特に白っぽいものを捏ねると、色が移ってしまいますよ。」

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先生に捏ね方のポイントを伺ったところ、手のひらで温めながらこねると軟らかくなりやすいそうです。また、室温が低めの冬場よりも、春〜夏頃のあたたかい時期のほうが、より粘土の扱いが良いんですって。あと、色によってもなぜか硬さが変わるようです。
どうりでさっきから、白い粘土やこげ茶の粘土はスムーズに馴染んでいくのに、この最初に取りかかった肌色の粘土だけは、憎たらしいほど全然混ざらないと思ってたら・・・原因はおうど色か!

桜をモチーフにすることが決まったので、先生は追加で白とピンクの粘土を切り分け、各自に配布してくれました。白やピンクをそれぞれ捏ねてから、白の半分にピンクを混ぜ合わせて薄ピンクを作り、そこへさらに残りの白を追加してマーブルにしていきます。

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マーブルにするには、薄ピンクを白をそれぞれひも状に伸ばしてねじりながら、軽く捏ねていくそうなんですが・・・あ!!気づいたら私、白全部をいきなりピンクに混ぜちゃってて、白い粘土が余ってない!
それでも先生は、大丈夫ですよー、あまり混ぜすぎなければそれで十分です!と、気を利かせて優しくご指導を。
スミマセン・・・。

このかたまりを体にするそうで、頭を乗せるバランスを考えながら卵型に整えていきます。さらに裾を指でつまんだり、指先でなでるように粘土を伸ばしたりして、スカートの裾を作っていきます。
だんだん軽やかなふんわり感が表現されてきた!

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なんか、こうやって粘土を触るのって小学生以来かも!
単純な作業だけれど、この感触といい、手先で造形していく過程といい、何ともハマります。同じテーブルを数人で囲んでいるとは思えないほど会話が少ないこの空間、カニを食べてる食卓並み・・・。

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土台となる体と頭が出来たところで、体には桜の花びら模様を、そして首と頭、腕にそれぞれかける花かざり(レイ、レイポー、クペ)を、グリーンとピンクの粘土を使って作っていきます。
小さくちぎった粘土を指先で丸めて、形を整えながらカッターで切り込みを入れて・・・先生のご指導通りにひとつずつ作業を進めていくと、いつの間にか小さな桜の花びらが出来上がってるんです!!
完成したフラドールを見た時は、まさか自分が同じように作れるなんて思いませんでしたが、実際にお手本を見ながらゆっくり教えてもらえるので、まわりの方を見ても誰一人出来ないで困っている方はいません。

そうはいっても、かなり繊細な作業!久しくこういう経験をしていないので、もう息がつまりそう!!
「あーん、また失敗したー!」
「お?これいいんじゃない??」
なんて、独り言を言いつつ黙々と作っていましたが、この何とも言えない集中した時間の過ごし方。ふと我に返ってみると、毎日の忙しさから離れて、自分一人に集中出来たのって久しぶりだなぁ。
先生もよく手元を見に来てくれて丁寧に教えてくださるし、具体的に作り方のお見本をみせてくれるので、初めてのレッスンなはずなのに粘土の扱いもどんどん手慣れてくるのが実感できます。

桜模様を作り終えて、残ったピンクの粘土を細長く伸ばしてカッターで切り込みをいれたりして、レイを表現していきます。緑の粘土も同じように重ねて葉っぱのようにしてみたり。基本のやり方だけ先生に教わったあとは、もう各自それぞれの工夫次第!

それらを最終的に3つほど輪にして、レイやレイポーとして準備しておきます。そして、同体に頭を乗せて、手首の花輪(クペ)を飾った腕を好きなポーズでくっつけていきます。腕の付け根は肩よりも少し前あたりにすると、バランスの良いお人形さんになるんだそう。
腕をつけたら、首かざり(レイ)を重ねてあげて・・・。
ちなみに、クペは片手でも両手でも、はたまた左右どちらに付けても良いとのことだったので、私は両手に飾ってみました!

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仕上げは目と髪の毛。
最初用意されていたもう一方の袋の中を捏ねると、ダークブラウン色の粘土に仕上がります。この粘土から目の部分用に少し取り置いた残りの粘土で、髪の毛を制作。平べったく伸ばした粘土を頭に張り付けていきます。少しずつ波打たせながら添え留めていくと、巻き毛の可愛らしい感じに!!途中にできるひだは、焼いてもそのままの状態で固まるようです。

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目の部分には、細長く伸ばした中から1cmほどを切り取り、そのさらに半分ずつを左右それぞれの目に使います。楊枝を使ってカーブをつけ、閉じた形の目をバランスよく顔へペッタリ。
落ちないように指先で軽く押しつけたら完成です!
おー!
なかなか上手にできた!

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と思いきや。
先生が作った人形を隣に並べてみると・・・おっとー??

・・・なんかイモくさいな。(丸顔だし・・・って、私似か?)

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すかさずお向かいの方から、「大丈夫よ!お家に帰ったら、ひとつだけだから。」とフォローのお言葉が。
なるほど!そう言われれば・・・そうですね。

実際に作ってみると、いかに先生の作品が繊細で上手なのかがよーく分ります。ちなみに担当講師の森田先生は、このオーブン粘土で作るフラドールの世界を、独自に開拓されたんですって!!
以前からフラダンスを習っていてハワイがお好きだったそうですが、その延長でハワイをモチーフにしたものを色々作っているうちに、クレイアートによる表現に辿り着いたとか。はじめは趣味で制作していたところ、ちょっとしたきっかけで2年ほど前から本格的に教室で教えるようになり、現在のようなお仕事へと発展したとのことでした。
今は自身の制作活動と、生徒さんへ教える時間をうまく両立出来るようにスケジュールを調整なさっていて、今年のゴールデンウィーク頃にはお台場ヴィーナスフォートで展示も予定されているそうです。

さて、こうして出来上がった生徒全員の桜モチーフドール11体は、ひとつのトレーに乗せられて、オーブンレンジで焼かれることに。思いのほか低温120度で、20分ほどじっくりと焼いていきます。そうすることで、ひび割れなどが起きにくいんだとか。レンジの中でくるくる回る様子は、ほんとにフラを踊っているみたい!

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焼き上がりを待つ間、マカダミアナッツフレーバーのコーヒーとちょっとしたお菓子を囲みながら、生徒さん達同士でお話がはずみました。皆さんはだいたい八千代に住んでいらっしゃる方でしたが、先生が別で開催している講座の生徒さんだったり、都内からいらっしゃる方もちらほら。
年代も、30代の女性が多かったのですが、50代の方や奥様と一緒に旦那さまも講座にいらしていたり!はたまた妊婦さんが楽しみにいらっしゃってたり!!皆さんすごく楽しかったようで「この粘土はどちらで購入できるんですか?またやってみたい!!」なんて話もあがっていました。

また、先生の作品を写真で見せていただきましたが、あまりの可愛さに倒れそうに・・・。

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なーんてすごいんだろう!と、皆さんで写真を囲みながら感心しきりです。さっきまで苦戦していたので、なおさらその凄さが身に沁みます。ほんとにまぁ、こんなにたくさん!よく先生おひとりで作ったもんだ!!と、ただただびっくりするばかり。

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※先生のホームページ http://morlycolors.ocnk.net/

チーン!
わー!出来たー!!
皆さんレンジのまわりに大集合。わくわくしながら中から取り出されたものに目をやると、入れたときの状態のまま、色も形も大きさも、そのまま変わらず仕上がっていました。
手を伸ばして自分の作品に触れてみると、まだホッカホカ!そして感触はかちかちで、粘土っぽさが全く残っていません。

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最後にお会計を済ませて終了です。ドリンク付きで材料費込み4,000円を、マナオピリさんに現金でお支払いします。10時から12時半ということでしたが、結局お店を出たのは13時ちょっと前。
3時間弱、あっという間でしたがとても集中できて充実したワークショップでした!私も含めて、皆さんが「また習いに来たい!」と口々に言っていらっしゃって、その場で来月の予約を取っていく方もいるほど。これはリピーターが多いというのも分ります。

先生もマナオピリさんのレッスンが楽しみなんだそう!
「ほかでも講座を持っていますが、このマナオピリさんでのレッスンは、いつも本当に雰囲気が良いんです。終わった後は、皆さんスッキリとした表情ですがすがしそうに帰っていかれます。」
ただフラドールを作るというだけではなく、その作業での過ごし方やハワイアンな部屋の雰囲気が、来る方に癒しを与えているのかもしれませんね!

何にも準備が要らず、すべて1回のレッスンで終了するという手軽なフラドールレッスン!時間が合えば、ぜひぜひ体験してみては!!私はかなりハマリましたよー。

●“Morly colors”HULAドール ワークショップ
【開催場所】千葉県八千代市ゆりのき台4-8-1(地図)東葉高速鉄道“八千代中央駅”から徒歩2分
【駐車場】有り
【費用】4,000円(ドリンク付き)
※開催日時・予約状況については、直接お問合せください。
【問い合わせ先】047-486-7914(ハワイアンヒーリングサロン マナオピリ)
※担当講師のホームページ http://morlycolors.ocnk.net/
※マナオピリのホームページ http://manao-pili.jimdo.com/
〔関連レポート〕
ハワイアンヒーリングサロン「マナオピリ」(2006年05月26日)
尾形建設の旧事務所のその後(2008年02月19日)
癒しの踊り!フラに初チャレンジ(2008年04月29日)
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2007年06月03日

ファミリー揃って日曜大工教室体験!

「かざみどりの家」でおなじみのオカムラホームさん。

長年不動産総合企業として活躍しているこちらの会社は、“あくまで八千代市を中心とした事業展開”にこだわりを持ち続けています。そんな地域密着をモットーにしているオカムラホームさんが、収益という枠を超えて「一企業として地元に何かしら還元していきたい!」と、社会貢献”の観点から取り組んでいることのひとつとして今のところ年2回のペースで開催しているのが、こちらの「日曜大工教室」なんです。

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単なるおけいこ教室ではなく、ファミリーで楽しい休日を過ごせるような体験型イベントだそうですが、オカムラホームが発行している季刊誌「かざみどり(インターネット版はこちら)」でしか募集していないにも関わらず、毎回大変な人気振り!

日曜大工とは全く無縁な感じの我が家ですが、教室のあとに用意されるというバーベキューについつい心を惹かれ・・・ものは試しとばかりに、今回で第5回目となる春の教室を予約!先日、なび夫さんとなび息子を連れて、家族3人米本にある作業所へと足を運んできました。

この日は前夜から降り続く雨に見舞われ、あいにくの空模様。雨天決行の教室でしたが、予定していた半分の組数しか集まらなかったそう。それでも集合予定時刻を迎えた作業場内は、子供連れの家族で賑わっていました。
途中、ちょっと道に迷ってしまったなび家チーム、時間を気にしつつ車を敷地内へと駐車し、小走りに受付テントへと向かいました。
「こんにちは!お名前をお願いします。」

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口頭で名前を告げ、受付表の予約内容と照合してもらったあとに、今回の参加費用の1,500円を現金でお支払いします。この教室、体験費用や材料、お昼のバーベキュー代コミコミで、1家族なんと1,500円という破格の参加費用なんです!
これはまさに、赤字覚悟の利益度外視企画や〜!

受付を済ませた後は、そのまま教室が行われる会場となる作業場へと移動します。シンプルな造りの建物(というか、大きなプレハブ作業場?)が2棟並んでまして、その間の敷地上にも簡単な屋根がついているので、確かにこれなら雨でも作業が出来そう!

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ブルーシートが敷かれた作業場には、教室で使用すると思われる木材セットが等間隔に容易されています。それらを囲むように、通常の作業に利用するための木材が壁に立てかけてあったり、機材が置かれていたりと、子ども達にとっては何だか基地のようで、ワクワクせずにはいられない雰囲気です。
我慢の限界!とばかりに、大人たちから離れて、どこからか調達してきた端材に金槌をカンカン当てている子ども達・・・その人数の多いこと多いこと!!“日曜大工”というだけあって、お父さん単独での参加も多いのかと思っていましたが、ほとんどが子連れファミリーばかり。幼稚園〜小学校低学年くらいの子ども達の中には、末っ子ちゃんでしょうか?なび息子くらいのベビちゃんもちらほら・・・。

雨のために集まりが遅れてしまったのか、開始予定を20分ほど過ぎた頃、ようやく集合の掛け声がかかりました。
まずは、教室主催のオカムラホーム会長によるご挨拶。

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『教室用の材料やバーべキューの用意をして、スタッフ一同今日を楽しみにしてきました。この教室は、地域の中で役立てることはないか?子どもたちが持っている良い芽を育てていければ・・・という想いで企画しています。ご家族で楽しんでいただくということはもちろんのこと、目的として“子どもたちにものづくりの喜びを持ってもらう”という狙いもあるんです。教室を通じて「うれしい!」という気持ち、そして自信とモノを作る勇気も持ってもらえればと願っています。
今日は実際にオカムラホームで働く大工さんがサポートしますが、この方々は百何十棟と手掛けてきているベテランです。ものづくりに対して“喜び”を持っているからこそ、40年も続けることができているわけで、こうした姿勢も一緒に伝えられたら良いですね。
そこで、お父さん、お母さんにくれぐれも注意していただきたいことがあります。今日は、出来るだけ子どもたちにやらせてあげてください。大人の対応によって、子どもが“ものづくり”自体を嫌いになってしまうこともあるんです。』

そう言って、会長は自分が小学生のときに体験した苦い思い出を語り始めました。夏休みの絵画の宿題を、お父さんに手直しされてしまい、出来上がった頃にはすっかり自分の絵では無くなってしまった「親父の絵」を、感づいている先生に提出しなければならなかったことで、すっかり自尊心を傷つけられ、絵を描くこと自体が嫌いになってしまったんだそう。

『今日の大工仕事・手仕事は、出来るだけ子どもたちに体験させ、お父さんは補佐にまわってくださいね。そしてお昼は美味しいバーベキューを思いっきり味わって、今日1日楽しんでください。』

挨拶が終わると、今日のスケジュールについて説明がなされました。
まずは大工さんによる実演作業を見学、その後11時から2時間ほどかけて「テレビ台」作りに取り掛かります。13時頃からは、スタッフが用意したバーべキューを参加者の皆さんで囲む・・・という予定だそう。さらに引き続き本日の講師となる大工さん7〜8名が簡単に挨拶を済ませたあと、木材が運び込まれ実演が始まりました。

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縮小・簡易版の家を建てるということで、まずは土台(基礎)部分から組み立てが始まります。木槌を使って四方から木材をはめ込んでいきますが、一切釘を使う気配がありません!くり貫かれた角に、木材がガッチリはめ込まれていくのですが、あっという間の作業にただただ圧巻です。
その作業をまわりで見守る子どもたち。大工さんの作業を間近で見る機会なんてそうそうありませんから、すっかり目が釘付けになって、真剣な表情ばかりが並んでいます。

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会長のお話のとおり、大工さんだけの作業ではなく子どもも参戦!
身を乗り出してすごく興味のありそうな男の子を抱きかかえ、作り途中の柱へ乗せて木槌を持たせます。はじめは高い足場に戸惑いながらも、すぐに慣れた様子で叩かせてもらっていました。

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2階部分、屋根・・・と快調に組み立てられ、最後に電動ドライバーでネジを留める作業へ。次々と子どもたちが抱えられては作業をこなしていきます。最近は小学校でのこぎりを使った図工の授業が無くなってきているそうで、こんな電動ドライバーなんて持ったこともない子ばかり。それでもすぐに要領を得て、真剣な表情で作業に没頭する様子に、お父さんやお母さんもカメラ片手に逆に目を輝かせながら見守っていました。
そうよね、もしなび息子が体験していたら、絶対私も写真を撮ってるわ・・・。それにしても、どの子も良い表情!

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「これで完成です!もちろん、足場が組まれたり基礎に丸1日かかったり・・・という違いはあるものの、流れ的には実際の家づくりもこんな感じで進めます。最後に、何か質問がある方はいませんか?」
その呼びかけに、子どもたちが次々と手を挙げました。
「大工さんは、雨が降ったらどうするんですか?」
大人でもそう言えばどうするんだろう??と思ってしまうような面白い質問がいくつか投げ掛けられます。
「屋根が出来るまでの2〜3週間は、その日お休みをします。ですが、屋根が出来てしまえば、中での作業が出来るのでお仕事をしますよ。」

ちなみにこの作品、もう少し手を加えて欲しい方にお譲りしますということでした。「犬小屋にいかがですか?」なんておっしゃってましたが・・・さすがにこんな大きな小屋は、さすがのお犬様でもどうだろう??立派すぎて庭に置けない・・・と、半分冗談だと思っていたんですが、なーんと6組もの方が希望されていました。
抽選で見事獲得された方は、ご自宅でペンキを塗ったり扉をつけたりして仕上げていただくということです。

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「それでは、お好きな場所のセットを使ってテレビ台を作りましょう。」という掛け声とともに、20〜25組ほど用意された材料セットへ各ファミリーが散っていきました。
私たちも一番近くにあったセットの前に腰を下ろしましたが・・・いざそれを目の前にしてみると、まず何から手をつければいいのかしら??考えてみれば、こういう作業って小学生の図工以来です。
脇には、既に完成したテレビ台が見本として置いてあります。

へー、こんな本格的なものを自分達で作るのかー・・・。
作るんだってー・・・。

振り返った先には、ほとんど外にいるのと同じなので肌寒かったのか、ちょっぴりぐずりだしたなび息子をあやしているなび夫さんの姿が。私の“困った視線”が一向に目に入る様子もなく・・・さーて、どこから手をつけようかなー。

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材料の上に1枚置かれた説明書きは、本当に本当に簡易なもの!板の長さや枚数、完成図などが描かれているだけで、手順なんて一切書かれていません。もちろんこれも意図してのことで、想像して作る楽しさや工程に広がりを持たせるために“あえての大まか”なんだそうです。
「100点のやり方なんてありません。工夫する、その過程を楽しむための配慮なんです。出来上がりの良さは関係ありません!」

ごもっとも!

・・・でも、私には困難すぎるー!

大工さんにヘルプをお願いしようかと周囲を見渡しましたが、目に入るのは、子どもたちが率先してどんどん作業を進めている姿・・・。だめだ!「何から手を付ければいいんですか?」なーんて、恥ずかしくて聞けない!!
周囲を見ていると、どうやらテレビ台の材料に、まずはのこぎりを当てているようです。説明書きには、60〜90cmで好きなサイズに作れるとありますし、そのままの材料で組み立てたとしても、棚が一枚挟まれるデザインなので、90cmの板をそのままはめ込もうとしても、両側の厚み分がジャマになってしまいます。
「とりあえず、板の幅が18mmだから・・・2枚分の幅を切らないとだわね!」
ここは思い切りが大切!と、板をスケール代わりにして鉛筆で線をつけ、慣れない手つきでのこぎりを当てました。
・・・って、どうやって切るんだっけ?こうやるんだっけ??
全然歯がすすまないし、どんどん腕が疲れるし!切れ目はだんだん斜めってくるしー!

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こんな要領の悪いファミリーはどこにもいません・・・。
かといって、率先してお父さんが作っている様子はなく、あくまで実際の作業は子どもたちが行っているようで、そこを上手にサポートしています。
子どもたちも真剣そのもの!
ええい!私も負けないぞー!

ギーコギーコと何とか一本目を切り終わりました。あと、もう片側分の幅を切り落とせば・・・!!
ここまででも、相当な労働力です。大工さんはこれを毎日やってるのかと思うと、とても頭が上がりません。

2本目をようやく切り終えた私の作業っぷりを見て、なび夫さんが後ろから一言。
「それってさー、2枚分の厚みを一気に切れば良かったんじゃない?」

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材料の長さを揃えて、緊張の仮組み合わせ。
大分斜めに切ってしまったような感じでしたが、組み合わせてみれば切り口もあまり気にならず、上手くはまりました!
おおー!コレだけでも何だかウレシイ!!

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ここからは、釘で固定したり、ヤスリをかけたりという作業に入るようです。
電動ドリルのすごい音に戸惑う子ども、それをサポートするお父さん。
扱い慣れないその手元が不安定で、今にも怪我しそう!と心配になりますが、そういう危なげな状況も経験させつつ、上手くフォローしている様子を拝見し、子育てそのものを勉強させてもらった気がしました。

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組み立て終わったら、最後にキャスターをつけて出来上がりです。
あるファミリーは、家に持ち帰ってからどういうタイプのニスを塗って、どんなペンキを塗ると良いなどといったアドバイスを、大工さんから聞いていました。
ペンキなどの最終工程まで行わないことで、家族一丸となって作業をするという楽しみが持ち帰られるところがいいですね!

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すっかりテレビ台を作り終えたファミリーが目立ち始めた頃、端材を使って創作に取り掛かる子どもが増えてきました。
そばにいらしたオカムラホームのスタッフさんは言います。
「とにかく釘を打つことが楽しくて楽しくて、バーベキューそっちのけでずーっとカンカンやってる子もいるんです。図工の時間でもこうした作業を行う機会が、だんだん減ってきているようで、釘すら打ったことがない子も多いんです。かといって、家でそういった機会を用意するというのも、日曜大工が趣味なお父さんでなければそうそう無いですよね。
家づくりの仕事をしている私たちだからこそ出来ることは何か?そう考えた時に、こうした機会を提供することも一つの貢献ではないかと考えました。
もちろん子ども達のためばかりではなく、大人の皆さんにも貴重な機会になるかと。先ほどあちらで伺ったんですが、参加された年配のご夫婦が“結婚式でのケーキ入刀以来の共同作業だ!”なんて表現をなさってたんですよ!大人も久々にものづくりを体験すると、すっかりハマったりします。前回いらした方で、上等なマイ道具を一式購入されたなんていうことも・・・。」

作業終了予定は13時でしたが、12時40分くらいにはポツポツと移動しはじめる方が増えてきました。仕上がったテレビ台の大きさも、また様々。90cm幅が用意された最大の大きさですが、カットして60cm幅まで小さくすることが出来たようで、沢山の端材が出来たファミリーの中にはイスまで作っている方も!家族総出で、テレビ台を大切に抱えて車へ運び込むその姿が、なんともほほえましい雰囲気です。

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私たちも片付けを終えて、いざバーベキュー会場へ!
早朝から降り続いていた小雨もいつの間にか上がり、格好のバーベキューコンディションに。この教室の常連さんなんでしょうか、水たまりを避けて持参したシートを広げ、すっかり寛いでいるファミリーも何組かいらっしゃいます。

お料理の内容はと言いますと・・・これで1家族1,500円じゃ、採算どころの話じゃないや!と心配になってしまうほど、ちょっとしたお祭り屋台のごとくいくつも鉄板が準備されていました。その上には、焼きそば・ウインナー・ポークソテーなどなど、予想以上に豪華なラインナップ!!さらに、大きな2つのプールには、ジュースやお茶のペットボトルがぎっしり。こちらもお好きなだけお飲みください、という食べ放題・飲み放題状態!

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発見してしまいました、八千代牛!
あまり知られていませんが、八千代には乳牛だけではなく食肉タイプの牛も飼育されているんです。
お味はといいますと、かなりさっぱりして脂分の少ない赤身系。後に嫌なしつこさもなく、肉そのものの味が堪能できる感じでした。
こうした焼肉も、鉄板で焼きあがったものを持っていったお皿にがばーっと乗っけてくれます。バーベキューといいつつも、参加者はただただ「食べる人」。用意や片付けは一切ありません。
バーベキューのお料理も、次から次へと出来上がります。まさに至れり尽くせり!

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バーベキューのお料理を大人たちが堪能し続けているよそで、今日初めて顔を合わせたはずの子どもたちが、年齢かまわずみんなで遊ぶ姿も見られました。
「ぼくは背は高いけど、1年生なんだ。きみは何年生?2年生かー!こっちは弟!」
ちゃんと挨拶して、すっかり仲間っていう感じで・・・。そうそう、私も小さい頃はあっという間に友達になる術を自然と持っていたなぁ・・・なんて、子どもの順応力にビックリさせられたり。
まだまだそんな輪に加わることは出来ないなび息子でしたが、まわりのお兄ちゃん、お姉ちゃんに興味深々!ベビーカーから落ちそうになるほど身を乗り出してあたりを見回しています。その様子を察してくれたのか、女の子がそばに来て相手をしてくれました。待たされっぱなしだったなび息子も、すっかりご満悦!!

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2時半を過ぎたあたりで、中締めの声掛けとなりました。
再びオカムラホーム会長からの挨拶で締めくくられます。
「今ある社会の中で、昔自分達が育ってきた環境には当たり前のようにあったこと・モノは何か?足りないものはないか?そういう目線でもって今後も色々と企画していければと思っています。今回の教室にもお越しいただいている“子どもネット八千代”さんは、そういった面で大変精力的に頑張っていらっしゃるお母さん方。これからも共同で地域活動へとさらに取り組んでいきたいと考えています。」

最後に参加者全員揃っての集合写真をパチリ!

体験工作に、外で頂く美味しいバーベキューというダブルパンチに、子どもたちはもう大満足のご様子。お父さんお母さんも楽しめて、家族がひとつにまとまれるというすばらしい教室でした。
あともう少し、なび息子が大きくなったらまた必ず参加したい!と思える充実した1日を、わずか1,500円で過ごせるなんて、これは確かにリピーター率が高いのもの納得です。
この企画、秋にもまた予定されているというので、ぜひ時期が近くなったら問い合わせてみてはいかがですか?

今度のために、トンテンカンの基礎知識。勉強しとくか!

●日曜大工教室 047-450-3452
千葉県八千代市米本2429-15オカムラホーム作業所(地図
開催日/年2回(春・秋頃)開催予定
※次回日程については、1ヶ月前程から案内できるとのこと。要問い合わせ。
問い合わせ先/(株)オカムラホーム 047-450-3452
ホームページ/http://www.okamura-home.co.jp/new_site/index.html?page=home

〔ご参考/今回の教室 開催詳細 〕※終了
開催日時:19年5月19日(土)10:00〜15:00
内容:大工さんによる作品つくり(実演)、ご家族でのテレビ台つくり、昼食(バーベキューを予定)
参加費:1家族/1,500円
募集人数:ご家族15組程度(実際参加組数は20組)
持参するもの:のこぎり・金槌・スケール・さしがね・タオル 等
※借りることもできますが、数に限りがあるので基本的には持参したものを使います。
posted by やちなび子 at 00:00 | Comment(0) | ◆おけいこ&学び体験レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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