最近色々なレインブーツが出ててチャレンジしてみたいけど、かなりムレそうですよねぇ・・・なんて話をしていると、美容師のお姉さんから衝撃の一言が。
「私、足くさいんですよ。」
!!!
どう切り返す?私もなんですよー、が正解?
と目が泳ぐ私に「だからムレる素材は、絶対ダメなんですよねー」と続け、いかに毎日の立ち仕事で足元が悲惨な状態になっているかを、事細やかに説明してくれていたお姉さん。
1日中履いている靴には、消臭スプレーすらも効きやしないというのです。
でも、言われてみれば私も、OL時代は事務用サンダルにシューシューしてたっけ・・・。
人間の足裏は身体の中で最も汗腺が多く、1日にコップ1杯分の汗をかくそうな。
これを放っておくと細菌が増殖し、気になる臭いが発生します。とにかく靴の中は、「温度」「湿度」「栄養」の3要素が揃っている、言わば“細菌の培養室”!いくら入浴しても、靴下を交換しても、この靴自体をどうにかしなければ何の解決にもならないんですって。
そこで世の中には、やれ消臭剤だ、除菌スプレーだ!と対策用品が山のように出回っているのですが、どれも匂いの元を取り除くことは出来ないというのです。
消臭剤は、匂いの元に膜を張って閉じ込めるタイプ。閉じ込めた細菌は死骸となりますが、この死骸もまた悪臭の原因!スプレーを繰り返すだけではどんどん死骸が蓄積していって、匂いが増幅してしまうという負のスパイラルに・・・。
同じく除菌タイプも死骸にするだけなので、結局“汚れ”自体を取り除かない限りは匂いを消すことはできないのです。
服を洗濯するように靴も洗えればいいのでしょうが、毎日の通勤靴や冬のブーツなどは大抵革製品。
まさか子供の上履きみたいにガシガシ水洗いするわけにもいかないし、思えば満足に洗った試しがありません・・・。
そう言えば、早耳情報で“八千代台北に今年4/1オープン!”と紹介した「シューズクリーニング専門店T&K(ティー・アンド・ケー)」さんってどうなんでしょうね?
靴のクリーニングがあること自体、私はこの時初めて認識したくらいなんですが、最近では都内を中心に広まってきている業種なんだとか。ただ、平均価格帯を調べてみるとビジネスシューズなら2,000円前後、ブーツなら4,000円前後もするみたいで、しかもお店によっては革の品種やブランドによって追加料金がかかったりするらしい!
そんな金額をかけるほど高級な靴は持っておりません。
却下!!
・・・おや、待て?
T&Kだと、ビジネスシューズ500円、ロングブーツ1,000円?!
他社と比べて1/4〜1/5の価格ですよ?そんな安いのは怪しい・・・。
汚れはちゃんと落としてくれるんでしょうね。
私と同じように思う人が後を絶たないようで、電話やメールで「ほんとに洗ってるんですか?」と聞かれてしまうらしい。
これはぜひとも見学して、事の真偽を確かめてこなければ!
大きな地図で見る
★八千代台方面から
日本IBM八千代台グラウンドと面した京成線側の道路を大和田駅方面へ進んだ道沿いにある「町田や」という蕎麦屋さんを左折(写真1)、ひとつ目の十字路を右折して(写真2)15mほど直進した右手(写真3)にあります。
★大和田駅方面から
踏切とマツキヨがある交差点を右折し高津方面へ進んで一番目の信号(右手に“美香”)を左折(写真1)、先ほどのIBMグラウンド沿いの道に出るのでそのまま直進していき「中央水道株式会社」を右折(写真2)、ひとつ目の十字路を左折して(写真3)直進した左手にあります。(もちろん町田やを右折して上のように進んでもOK!)
お店だとは一見分かりにくい外観ですが、これは工場の一角に急遽店舗を構えたためです。T&Kの第1号店は小岩にあったのですが、持ち込み量が多くて手狭になってきたので、もともと八千代店は洗浄工場としてのみ運営していましたが、ここで一括管理することになったそうです。
扉を開けると、すぐに受付カウンターがあります。そして奥にはなんと、エンジンやらが改造された赤のフェアレディーが、何故かどーんと中央に!
↑ 『クリーニング店に置いてあると、インパクトがあるかなーっと思いまして・・・』
この日はブーツ2足にパンプス2足の計4足を持参したのですが、なんせOL時代に活躍していた汚すぎる革靴ばっかりで、受付カウンターに乗せることすら気が引けます・・・。
『汚れは拭き取らずにそのまま持ち込んで大丈夫ですよ!カビだらけの靴でも、身構えずに気楽にお持ちください。ただ、フンが付いてしまったような場合は、衛生上袋に入れてお持ちいただければ有り難いです。いや、洗わなくても大丈夫ですよ。また、紐やファーなどの装飾品も、外さずにそのままお願いしても大丈夫です。』
私が持ち込んだ靴はこちらの4足。
↑ 色がかなり褪せてしまったし、かなり使い込んだために爪先やかかとが擦れて、オシャレ履きにもならず下駄箱に眠っているキャメル色のロングブーツ。さすがにこれは、洗浄したところで復活するかしらね?
↑ これも駅の階段などで黒く擦ってしまった跡が残ってしまってるけれど、とりあえず捨てられずに眠っていた赤のショートブーツ。
↑ お気に入りのクリーム色パンプス。もっと清楚な雰囲気だったのに、気に入って履きすぎたためによれよれに・・・。もうダメだろうと思ったものの、試しに持ち込んでみました。
↑ OL時代履き倒したこげ茶パンプス。ヒール部分まで同じ革素材で出来ているので、補色はこのかかとまで対応してくださるそうですが・・・結構傷んでますけれど、大丈夫??
大抵の靴ならどんな汚れ具合でも受け付けてもらえるのですが、以下2点の靴についてはクリーニングが出来ません。
1.合皮が劣化しているものはダメ
合皮の耐久年数は3年〜5年程度と言われていますが、製造した直後からカウントがスタートするので、靴店で購入した時点で1年以上経っていたりするとさらに手元で維持できる年数は短くなります。特に最近の婦人靴には合皮を使っているものが多いですし、持ち込む前にベタつきや剥がれが無いか要チェック!
↑ ここまでひどい靴もそうそう無いですけれど・・・。ずっと使わずにしまっておいた鞄やお財布を開けた時に、ペッタリ張り付いていた経験はありませんか?合皮靴の劣化は表面がそんな感じになります。
2.アニリン染めの靴もダメ
イタリア製の高級品などによく使われている染料「アニリン」が施された靴は、水溶性の染料なので水洗いができませんから持ち込み不可です。
今回の4足はひどく劣化が進んだものはなかったので、すべてクリーニング対象になりました。
次に用意されている3種類のクリーニングコースから、希望のものをそれぞれ選んでいきます。
基本の「洗浄コース」は手洗い+除菌・消臭によって靴を清潔にするのが目的で、一番リーズナブルな価格設定です。
スニーカーソール部分の細かい溝など、細かい汚れも出来るだけ取り除きたい場合は洗浄コースに仕上げの工程をプラスした「仕上げコース」をチョイス。
そして見た目の傷みが気になるときには「デラックス仕上げコース」がおすすめです。これは仕上げ工程に加えて、例えば革製品なら撥水・防水効果も抜群な高級クリームを塗り込んだり、スエード靴はブラッシングをかけたりと種類によって適切な仕上がりに整えてくれますし、表面に擦れによる傷などがある場合は補色作業で目立たなくしてもらえます。
⇒ 価格詳細はこちら
ブーツのかかとがグラついているのですが、こういう場合でも大丈夫ですか?
『物理的な靴の修繕についてはお受けできませんが、色落ちや擦れて革が剥げてしまっているといったものについては、補色で対応することが出来ますよ。ヒールもプラスチックではなく革素材であれば、同じく補色が可能です。』
どの靴も傷が気になったので、思い切ってすべてデラックス仕上げコースに。
費用を前払い(現金のみ)し、控えをもらったら引き取り日を確認して受付終了です。
ちなみに基本コースなら中3日というスピード引き渡し!仕上げコースやデラックス仕上げでも、1週間ほどで出来上がります。他社だと2週間かかったりするのですが、“高級な靴をクリーニングする”というニーズが大半なので、急いで仕上がる必要があまり無いからだとか。
一方T&Kでは“普段から履いている靴を気軽に洗浄してもらう”というモットーがあるので、価格もさることながら、仕上がりの早さも大切にしているとのことでした。
さて、ここからが本題。
こうして預けた靴は、どのように洗浄されていくのか?!
実際に工場内で作業工程を見学させていただきました。
ステップ1【品質・状態確認】
お預かりした靴は、まず一足につき3枚以上カメラで撮影し、洗浄前の状態をしっかりと記録することでトラブルを防ぎます。案外とお客さんのほうでもどこに傷がついていたのかなど覚えていないものなので、例えば泥だらけのスニーカーを洗浄してみたら擦りキズだらけだったなどといった場合でも、きちんと作業によるものではないことが説明できます。
また、この時点でどのような洗浄方法が適しているかを検討し、きちんと色落ち確認をしたあとで作業に入っていきます。
ステップ2【除菌・消臭】
チェックを終えた靴がまず向かう場所は「除菌消臭室」です。
この部屋には、自社開発して特許まで取得している“除菌消臭水”という特殊な水を、加湿器で常に85%以上(この時は95%!)となるよう充満させてあります。細かなスチームが靴の繊維にまで入り込み、実験では6時間を超えると菌が死滅し始めるそうです。ここではさらに念を置き12時間〜24時間ほど置くとのこと。また、熱を帯びると除菌消臭効果が薄れるため、フィルターから送風をしながら室内を循環させてありました。
ちなみにpH5.5だそうで、人の皮膚と同じように革にも優しい弱酸性を保っているんですって。
↑ 密閉された部屋の角には、シャープ製の加湿器。もくもくとした水蒸気が出るタイプではなく、空気が湿度一杯に満たされた感覚です。送風されているだけあって、確かに熱帯のような蒸し暑さは感じませんし、長くいるだけお肌に良さそう・・・なんて思ってみたり。
↑ クリーニングに出すくらいだから、皆さんよっぽど汚れた靴を出しているのかと思えば、意外にキレイな靴や普段履きに近いものまで並んでいました。
『初期の頃は、やはりカビや汚れがひどいものが多かったのですが、常連さんが増えてきて次第に“見た目の汚れ具合”ではなく“数週間履いたから”といった感覚でお出しいただけるようになってきました。』
↑ でもやっぱりあった!カビだらけのサンダル・・・。
『実はこの靴はお父様から生前プレゼントしてもらった大切な品だったんだそうです。カビてしまったものの捨てられない思い出で困っていたところ、靴クリーニングで洗えることを知ってお持ちいただけました。』
ステップ3【手洗い洗浄】
靴の種類や汚れの程度に合わせてさまざまな道具や洗剤を使い分けながら、死滅させた菌はもちろん家庭では落としきれない細かな汚れを、全て手作業で徹底洗浄!
↑ 手洗い作業の時間は平均15分程度。汚れ具合によって変わるようで、カビよりも厄介なのが実はスパイクやスニーカーといった泥汚れがひどいタイプだとか。目地に入り込んでいる汚れも、丁寧に時間をかけて洗浄していきます。
T&Kさんと他の靴クリーニング店との決定的な違いがあります。
それは革靴を「水洗い」しているという点!
洗顔後は化粧水やクリームで保湿しないと、顔がつっぱってカサカサになりますよね。それと同じことが革靴にも言えるそうで、単に水洗いして乾かすだけでは、革の組織内にある結合水や脂質などの栄養分が溶け出してタンパク質が壊れてしまうため、ゴワゴワしたり縮んでしまいます。
そこでT&Kさんは革専用洗剤を開発、製造、販売している企業と提携し、従来出来なかった「水洗い」を可能にするオリジナル洗剤を独自開発!
これを使用することによって革に栄養分やタンパク質、脂質を与えながら、優しい弱酸性水でクリーニングします。言わば「乳液」で靴を洗浄しているようなもの!まるで靴のエステです。
一方、「革靴を洗う」と謳っている他店では、こうした特殊洗剤が無いので“オゾン水”や“イオン水”を使って革が傷まないように洗浄しているのですが、あくまで汚れを落とすのみで革の状態は現状維持。年数が経って自然に劣化した革に、保湿や栄養分を与えるようなことは出来ないということなのです。
ちなみにこの洗剤については企業秘密のため、名前も写真も紹介することは出来ませんが・・・その機能は複数個所の第三者機関を難なくクリアするような、実力実証済みの品だとか!
↑ さまざまな形のブラシや専用道具、洗剤などを駆使して洗浄していきます。家庭でも馴染みのあるものから、見みたことのない洗剤まで種類豊富に並びます。
ステップ4【専用乾燥室】
洗浄された靴は、専用乾燥室で時間をかけて乾燥させていきます。
『革は40℃以上の温風に当てると傷んでしまいますから、30℃以下に管理された環境のなかで3時間かけて革を痛めることなく完全に乾燥します。なお、他社にも乾燥ボックスがあるのですが、作業効率のために高温で30分〜1時間程度で乾燥させるケースがほとんどです。
乾燥室内にも除菌・消臭の特殊水を散布しつつ一定の湿度を保つようにしており、細菌の再付着を防いで清潔な空間を保てていますよ。』
↑ 温度・湿度ともに常時管理されています。
さらに、この専用乾燥室には晴れても陽が差し込まないよう配慮されていました。革に紫外線が当たると皮膚と一緒で劣化の原因になってしまうんですって!
ひえー!
私、靴をしまうときは必ず、日光消毒のつもりで思いっきり直射日光にさらしてました・・・。
『とにかく、靴・革に悪いことは一切しない!という専門店ならではのこだわりがありますから、他から見ればやりすぎだと思われるかもしません。しかし、こういった一連の作業工程を見学していただければ、安さだけの店ではないとお分かりいただけたのではないでしょうか?』
ええ、ええ。もう十二分に!!!
むしろ価格は原価ギリギリだとおっしゃるし、この設備のこだわり具合を見ていても、もっと上乗せしても良い位なのでは?と思ってしまいますが・・・。
『まだまだ靴クリーニングに対しての認識も低いですし、頻繁に利用している方々でさえ“高い靴を維持するため”という意識が一般的です。けれども私たちは毎日のようにお風呂に入りますし、靴下や下着を取り換えるのに、どうして靴だけは洗わなくても平気でいられるんでしょうか?
こうした洗浄工場を自社で管理しているうえ、オリジナル洗剤を使用していることもあって、高品質を維持しつつ劇的なコストダウンは出来ているものの、おっしゃる通り、それでもほとんど利益の出ないような限界の価格です。けれども、“汚れてもいないワイシャツを当たり前のようにクリーニングするのと同じように、靴を預けて頂けるような感覚を日本中に広めたい!”という企業理念がこの店の根底にありますからね。もはや啓蒙活動のようなものですよ。』
低品質で安いのではなく、今後に自信があるから低価格。
うーむ。
もはや私、唸るしかリアクションができません。
ステップ5【仕上げ】
乾燥を終えた靴は、最終チェックを行って匂いや汚れが残っていないか確認します。
もし不十分な場合は、容赦なく再洗浄へ!
ここまでで基本の「洗浄コース」は終了しますが、「デラックス仕上げコース」の場合はさらに作業が続きます。
取り掛かる前には“靴によって仕上げ方法が異なるのが当然”という意識のもと、1足1足の仕上げ方法を再確認。例えば革製品は高級クリーム仕上げを施したり、バックスキンやスエードといった起毛素材素材には丁寧なブラッシングを行ったり。
中でも補色作業は、なんとすべて手作業で一切スプレーを使わないというから驚きです。
『ここも当店自慢の工程です。他店はもちろん、補修専門の店でもマスキングしてからスプレーをかけるのが一般的ですが、T&Kでは独自の方法で完全に手塗りで仕上げていきます。傷んだ部分だけに色をつけると他との違いが目立ってしまうので、靴全体に補色を施します。
また、絶妙な色合いは混ぜ合わせてそのときどきで調整するため、時間を置いたり作業を中断することによって靴の途中から色が変わってしまわないように、必ず作業は座らず立ったまま行い、その一足の補色が終わるまで一気に作業を完了させています。』
↑ 企業秘密の補色作業スペースも、遠目&道具が映らないように・・・という条件で、特別に撮影させていただきました!
作業を終えた靴は、再び撮影してクリーニング前後の違いが分かるように記録を残します。
そしてようやく全ての工程が完了!!
仕上がった靴は、革本来が持つ柔らかい風合い感が引き出されているのが特長だそうで、特に中敷きにふっくらと厚みが戻っているため、履いたときのフィット感がすごい!と評判なんですって。
一度靴クリーニングを経験された方は、洗浄しないと気持ち悪く感じてしまうほどだとか。小岩店で常連だった方から今も依頼が絶えないというのですから、その病み付き具合の程は言うまでもありません。
“クリーニング”といえば、世の中でクレームが多いと有名な業種です。
そんな厳しい状況の中、1万足以上扱っている現在で、洗浄に対するクレームはほぼ無し!
現時点までに唯一発生している2件のクレーム内容は、(1)補色の色合いが思ったような仕上がりではない、(2)ショートブーツの革が柔らかくなっている、というものでした。
補色については「似ているんだけどこの色じゃない」ということで、その際はもう一度やり直したものの、結局は色を落とした上で返金対応されたそう。もし希望のカラーイメージがあれば、“ここの色を目安に”など具体的にお伝えしたほうが確実です。
また、革が柔らかくなってしまったというクレームですが、革は“しなやかにするほど良質”とされているので、本来の状態にしようと保湿を加えると、どうしても形が崩れたように最初は見えてしまうそうで、説明をして納得されたとのことでした。
そして後日、仕上がった靴を受け取りに再びお店へ。
預かっていた控えの紙を受付カウンターへ渡すと、すっかりクリーニングが仕上がって保管されていた靴を持ってきてくれました。
まあ、なんと見事な!!
↑ 色あせが進んでいたロングブーツに艶が戻りました!
↑ 爪先の毛羽立ったような細かいめくれや黒ずんだキズ、汚れの染み込んだ縫い目など、全く分からないほどにキレイになりました!
↑ 革が柔らかくなったことで、確かに足首のしわ部分に柔軟性が出て少しぐにゃりと見えますが・・・実際に履いて鏡で見てみると、全然気になりませんでした。むしろフィット感も出て以前より歩きやすくなりました。また、一度足を通すと見た目も元に戻った感じです。
↑ 爪先やサイドの擦れた汚れがかなり目立っていたはずですが、どこから見ても新品そのもの!
↑ もうそろそろ捨てないと・・・と思っていたような靴が、まさかこんなキレイに!内側のシミは取れなかったそうですが、特に匂いが残っていたりはしません。むしろ革そのものの買ったばかりのような匂いがします。
↑ 薄い色でとても目立っていた擦れも、補色で無かったことになっていました!
↑ 使い倒したはずのこげ茶パンプスも、買ったばかりのあの頃に!ヒールにあった革のめくれも全く分かりません。
↑ 履き慣れてフィットした靴が、こうして新品のようになるなんて!どの靴も捨てなくて良かった。
持ち帰りの際は、穴を開けて通気性を良くしたビニールに1足ずつ入れて、さらに紙袋に詰めて引き渡していただきました。よくクリーニング店だと専用の袋があったりしますが、特に持参しなくても大丈夫なようです。
このビニールは、クリーニングから持ち帰ったらすぐに靴を出さないといけませんよね?
『靴をしまう場所の環境にもよります。例えば、密閉されて乾燥剤も入っていない箱に入れてしまうとカビの原因になりますし、他の靴が汚れていれば当然キレイな靴にも菌が移りますから、もし靴をすぐに使わないのであれば、かえってこのままビニールの中に乾燥剤を入れて保管していただいても大丈夫ですよ。』
ちなみに、カウンターの奥に見えるロッカー的な靴入れとは別に、工場の奥にはさらに多くの靴がケースで運ばれてくるんですが、実は直接お客様から持ち込みを受ける量よりも、別のクリーニング店から依頼を受けることの方が圧倒的に多いんだとか!
工場内で大量の靴を洗浄している割には、このロッカーに靴が少ないなぁ・・・と感じていたのですが、なるほど納得です。
『クリーニング店で“靴クリーニング”と謳っている中には、実際にうちで洗浄しているケースも少なくないんです。仕上がりには自信がありますが、もちろん金額的には直接持ち込んでいただいた方が圧倒的に安いですよ。』
↑ 他店へお返しする場合は、万一保存環境が悪くても状態を保てるように湿気を取り除く梱包材も一足ずつ一緒に入れています。
日常的な靴のメンテナンスについてもアドバイスいただきました。
『よく夏休みのお手伝いで、お父さんの通勤靴を磨くなんていうことがあるかと思いますが、あの靴墨を塗り込むのはダメなんです!蜜蝋が入っているので見た目はテカテカとキレイに見えるのですが、実際には革靴を長靴に変身させているようなもの。革の周りに膜を作るので通気性が悪くなり、さらに匂いを呼び込む原因になっているのです。普段は水拭きをして汚れを拭き取ってから、保湿クリームを塗っておくだけで十分!もし匂いが気になったり汚れてきたら、そのまま何もしないで靴クリーニングに出していただくことをオススメします。出来れば2週間程度履いたら、それをクリーニングに出して別の靴を履くといったローテーションをしていただくのが理想ですね。』
最近は1万円程度で十分立派な革製のビジネスシューズが手に入りますし、安いビジネスシューズを匂いがキツくなる度に買い直すよりも、履き心地の良い靴を長く使っていただいた方がお得だし足の健康にもオススメということでした。
Yシャツは、特に汚れが気にならなくても、着たらクリーニングに出すのが習慣になっている方も多いのではないでしょうか。ちなみになび家の実家はそうでした。
ただ、ドライクリーニングは洗っているわけではなく、石油成分で汚れを浮かして落としているのはご承知の通り。汗や皮脂汚れなどは水溶性なので、靴と同じく水洗いが一番のようです。しかも頻繁に石油成分に浸かることがボタン割れの原因になるという話も。
それなら、形態安定シャツを自宅で2〜3回は洗濯・アイロン掛けして、ボールペンなどの油溶性汚れを落とすために時々クリーニングに出すといったサイクルにすれば、その浮いたクリーニング代を靴に充てられるし、ボタンの持ちも良くなりますし!
この機会にぜひ、お手元の靴をチェックしてみてはいかがでしょうか?
●シューズクリーニング T&K 047-483-0300
千葉県八千代市八千代台北12-18-5(詳細)
大きな地図で見る
【営業時間】10:00〜18:00
【定休日】月曜日
【駐車場】有り
【ホームページ】http://www.kamikawanet.co.jp/
【ブログ】http://blog.livedoor.jp/shoescleaningtandk/