夏日のような汗をかく日があれば、雪が薄っすら積もってしまうほどの日があったり。人間も体調を崩しやすいんだから、天候に左右されやすい野菜なんて大ダメージ!毎年春の日差しでぐんぐん成長し、100円を切ることも普通な青菜は200円近く、いつもなら沢山出回って安いはずのキャベツなんて小さな玉ですら350円前後で売られているのをスーパーで見かけると、もう今月の家計はどうなってしまうのか?!とビックリです。
そんなピンチな状況でも、八千代の地元野菜は踏ん張ってくれていました!
春野菜もそろそろ終盤ぎみな、道の駅やちよの農産物直売所「クラフト」では、平日の朝から大賑わい!
まず最初に目に入ったのが、三浦半島産キャベツのダンボール箱。毎年この時期なら、春キャベツが山のように出回っているイメージだったのに、八千代産のキャベツが見当たらないどころかその三浦半島産のキャベツが一玉330円ですって?!
『八千代産の地元キャベツは180円前後で販売されていたんですが、今朝からどんどん売れちゃいまして。今まだ10時半だっていうのに、もう品薄になってきていますよ。数が足りないので市場で三浦半島産キャベツも仕入れてきていますが、スーパーと同じくらいの価格になってしまってますね。』
八千代産キャベツはスーパーよりはるかに安いけれども、例年だと100円を切ることもあるくらいだから・・・やっぱり値上がっているようです。
とにかく葉物への影響はすごいみたいで、ほうれん草や小松菜も一束150円〜200円程度に。何でこういう風に全部値上がりしてしまうんですか?
まさか、やっぱりここぞとばかりに便乗値上げなんてことが?!
『いやいや、例えばキャベツが高騰してくると、お客さんが「じゃあレタスで代用するわ」と別の野菜に手が伸びるわけです。すると、いつもは数が十分な野菜も品薄になってくるので、結局つられて高くなってしまうんですよ。特にその傾向が顕著なのはきゅうりですね。きゅうりって、年間通してもかなり値段が上下しやすいと思いませんか?今なんて1本50円はしますよ。』
そんな中、一年で一番おいしい!という季節を迎えているトマトも売り場を大きく占領していましたが、こちらの価格は平年並みだといいます。
『トマトは変動しませんねー。今回のように品薄になろうが、季節の出始めで数が少なかろうが、とにかく価格をあまり変えたりしないんですよ←この辺りの農家さんだけかもしれませんが・・・)。』
ハウスでじっくり熟して色づいてきた今のトマトは、とにかく味が濃くて甘い!少し青めのものだって、歯ざわりさえ楽しめるくらいに美味しいんですよね。おととしに初めて4月〜5月初旬がトマトの本当の旬だと伺ってから、トマト好きの私は食いだめする勢いでひたすら買ってます。
ちなみに、どんなトマトが美味しいのか?本当にその見分け方が当たっているのか?などなどをおととし、去年とご紹介しているので、まだご覧になっていない方はぜひご一読を!
⇒2008年04月11日【追加記事】今が旬!コク旨トマトを食す
⇒2009年04月18日【追加記事】激旨トマトに原木しいたけ・・・“今だけ”の味が満載!
↑ 今年も箱売りのトマトが並んでいました。贈答品としてとっても喜ばれるとか!クラフトで配送手続きも出来るので、お店の方に声をかけてみてください。
『こんな野菜高騰の時期だからこそ、いつもは捨ててしまうような部分にも注目してもらえればと思っています。ブロッコリーの芯も、厚めに皮を剥いてもらえば十分使ってもらえます。ここで販売しているものはスーパーのものより芯が長めにカットされているものもありますよ。
また、大根の葉も美味しく食べてもらえると農家としてはうれしい限りですね!大根の葉の食べ方ですが、中ほどの部分はおかかと一緒に炒めるといった使い方や、チャーハンに混ぜ込んでも水分が少ないので彩りも良くなりオススメです。葉先はお味噌汁などにもいいですね!やや灰汁があるので、さっと湯がいておひたしにするのも美味しいですよ。』
メジャーな葉物野菜は高めですが、わさび菜やリーフレタス、菜花など普段あまり家庭では使わない野菜は値段もリーズナブルだし、こういうときにこそチャレンジするのも良さそう!中には“小松菜の菜花”なんてのも売られていました。これは小松菜がさらに成長してしまった先を摘んだものだそうで、菜花よりクセがないとか。
そうそう、アスパラも柔らかくて美味しそうなものが売られていました。かなり長めのアスパラが太さによって4〜7本ほどに束ねられて200円。スーパーで買うよりお買い得だし、第一こんな良品自体になかなかめぐり会えないわ!
あと、陰ながら人気商品なのがキノコ類。クラフトではシメジやエノキ、舞茸などなど、各種キノコが安く販売されているのも売りのひとつ!野菜と一緒にカサ増しに使ってみては?
5月の節句までが旬だという筍も、今が一番のピーク!かなり数が出てきているので、価格も落ちてきているとか。筍やとうもろこし、枝豆などは、とにかく収穫してからの時間が勝負。甘みがどんどん落ちてくるどころか、筍はどんどん灰汁が強くなってくるので、クラフトに置いてある朝採り筍は午前中にガンガン売られていきます。
丁度売り場に居合わせた方なんて、「もう毎日毎日買いに来て、日に自分だけでも2本は食べてるわね。大好きなんだけど旬は節句までなのよ!今食べなきゃ!!」と、筍大好き振りを熱弁。美味しそうな筍の選び方を伝授してくれました。
『根元にボツボツがあるくらいの、根っこから掘られたのじゃないと中身が全然無いからね。小ぶりなものは柔らかいからお味噌汁とかにオススメよ、大きいのは煮物がいいわね。』
筍は私も大好きなんですが、以前自分で灰汁抜きにチャレンジしたものの全然抜けてなくてしびれるような灰汁を体験し、それ以来恐怖症になってしまってるんです・・・。
一体どういう風に灰汁を抜けばいいんですかね?
『まー、何いってるのよ!ここの筍は新鮮だから、今まで灰汁が強かったことなんて一度も無かったわよ。逆に一体どんなゆで方したのか教えてみて?』
鍋にお水と袋についているぬかを入れて、皮に切り込みを入れて1時間くらいゆでてから流水につけて・・・。
『あーあー、だめだめ!ゆでたらね、そのまま一晩でも一日でもぬかの入った煮汁につけておくのよ。あと、皮をつけたままだときちんと筍に水が浸からないから、中ほどから包丁で切り込みをいれて皮をくるっと剥いちゃいなさい。よく大きくて鍋に入らない、なんていうことを聞くけど、あとで料理するときどうせ切っちゃうんだから、4つでも5つでも、とにかく全部水に浸かるように切り分けて大丈夫よ。煮るときは、一本まるまるの唐辛子とぬかを鍋に入れて、水から火を入れてね。』
それでも“灰汁を抜くのはやっぱり苦手だわ”という気持ちが顔に出てしまっていたのか?クラフトの方が「だったらね、私が水煮した筍を売ってるから、それを使って料理してごらんなさいな」と、最後の切り札を出してくれました・・・。
↑ これがその水煮。大きそうに見える筍も、皮を剥くとこんなに小ぶりです。でも、実際に料理に使おうとすると、結構な量になりました!
↑ さらにさらに、料理するのも・・・という方には、最終手段。
筍のかか煮、筍ご飯が惣菜コーナーに並んでます!
↑ 筍ご飯はいろんな農家の方が出していて、食べ比べも楽しめます。人気商品でお昼時には完売してしまうので、こちらも午前中が狙い目!
そうそう、この時期だけのオススメ野菜は他にも「根三つ葉」があります。ひょろひょろとしたイメージが強い三つ葉ですが、こちらは根っこが付いていて茎もしっかり太いのが特徴!火を加えてもシャキシャキとした歯ごたえが楽しめるので、卵とじやお吸い物、おひたしなどに向いているそう。
そう言えば、クラフトまでの道のりであちらこちらに梨の白い花が咲いているのを見かけたのを思い出し、クラフトの梨農家さんに今年の生育状況についても少し伺ってみました。
『去年は4月の始め頃一気に咲いて、数日であっという間に散ってしまったのですが、今年は寒暖の差が激しくて開花したあとも長く咲き続けているので、受粉作業は楽なんですけれどね。ただ、この出遅れの感じが続くと、もしかしたら今年は生育がずれ込んで、お盆にピークが迎えられず出回る数が少なくなるかも・・・。』
毎年ただでさえお盆の時期には幸水が品薄になってしまうのに!今年は早めに押さえておいたほうがいいのかしらね。
さて、今回もいろいろとお野菜を調達して帰りました。
結局筍は水煮されたものを・・・。それに根三つ葉を合わせて、白だしで煮てみました!これをお弁当にも入れたんですが、なび夫さんに大好評!
わさび菜は大根のスライスと醤油マヨネーズで和えてサラダに。こちらはなび息子がお気に入りのレシピです。わさび菜は塩でもんだりすると辛味が引き立ってしまうようなので、ザクザク切ったままを和えています。
トマトも美味しかったー!
軽く煮てなび次男の離乳食にしたら、甘かったようでものすごい勢いで食べてくれました。アスパラも煮物の色味にさっとゆでてカットしただけでしたが、柔らかくて豆っぽい感じのぽっくりした甘さが何とも言えません。
夏野菜の手前のこの時期、今だけの旬が満載です!
ぜひお試しを。
●八千代ふるさとステーション 農産物直売所「クラフト」 047-488-3188
千葉県八千代市米本4905-1道の駅「やちよ」八千代ふるさとステーション内(地図)
営業時間/9:30〜18:00(4月〜9月は〜18:30まで)
定休日/第2月曜日
【交通手段】
(バス)@京成電鉄「勝田台駅」より米本団地行き(約25分)A東葉高速鉄道「八千代中央駅」から米本団地行き(約20分)※@Aいずれも終点米本団地下車 徒歩約5分B公共施設循環バス「ぐるっと号」でふるさとステーション下車
〔関連記事〕
2007年09月26日 道の駅やちよの農産物直売所「クラフト」
2009年04月18日【追加記事】激旨トマトに原木しいたけ・・・“今だけ”の味が満載!
2008年04月11日【追加記事】今が旬!コク旨トマトを食す