有り難いことに、ここ八千代市では新鮮野菜を手に入れやすい環境にありますが、食材だけではなく調味料や乾物類、「今日は疲れたなぁ・・・」なんていうときに欠かせない“冷凍食品”や“加工食品”に至るまで、食の安心を丸ごと提供したい!と日々工夫と努力を重ねていらっしゃる農産物直売所があるということで、そのこだわりをお伺いしてまいりました!
場所は八千代中央駅前を走るゆりのき通りの突き当たり、トヨタを左折してJA八千代市を過ぎたすぐ先にある緑色の屋根が目印のお店「食の広場 PIAZZA(ピアッツァ)」です。T字路の角に駐車場があるので、車でのアクセスも楽ちん!
前を通る機会も多く、今まで気にはなってはいたものの、でも直売所と書かれている割には店名が“ピッツァ”だしなぁ。まさか野菜も売ってるイタリアンカフェ?なーんて、勝手に想像して二の足を踏んでいたんですが・・・。
今回よくよく読み直してみれば、“ピアッツァ”じゃん!(ちなみに、これは「皆さんの集まる広場(ピアッツァ)」という意味だそうです。)
外観からは、ちょっと想像のつかなかった店内ですが、天井が高いせいか限られたスペースの割にスッキリと感じられるログハウス風の空間に、新鮮野菜が手に取りやすく並べられていました。奥にはひき立てのコーヒーや自家産シャーベットなどが頂ける喫茶スペース、さらに農産物だけではなく、乾物や調味料、加工食品なども右側一面に陳列!
パッと見回しただけでも興味をそそられる品々がずらり。
これは、ただの直売所じゃなさそうだわ・・・。
こちらのお店はご主人の周郷さんが野菜を栽培し、そして奥様がピアッツァの店長として野菜やその他の品々を販売なさっているんだそうです。イチゴを中心に四季折々の野菜を栽培している周郷農園さんですが、無農薬や有機肥料といった安全・安心野菜の栽培にこだわりを持っていらっしゃいます。
『有機肥料を主体に、作物を健全に育てています。安全面でも農薬散布は最小限にとどめ、防虫ネットを併用して農薬の使用を無くす工夫をするなど、無農薬に近い状態を保っています。そのため、味はもちろんのこと、葉物などは色がとてもキレイなんですよ。』
販売されている周郷農園の野菜は、すべて朝採りした新鮮なものばかり!しかも、営業途中でも「里芋が品薄になってきたから、採ってきてー!」なんてご主人に声をかけていらっしゃいましたが、裏手の畑から都度収穫もしてきているようで、夕方頃に伺ってもさほど品数は少なくはありませんでした。
直売所だけあって、価格も魅力的。
スーパーに比べてもぐーっと割安感がありますが、この価格は基本的には“通年定額”にしているんですって!だから、他の直売所でもっと安く売っているときもあるかもしれませんが、逆に高い時期でも同じ価格で安定供給。
豊富に収穫したときなどは値下げもするそうですが、いつ行ってもピアッツァならこの値段で買えるというのが分かっていると、お店にも寄りやすい!
そうそう、それに毎週火曜日は、なんと野菜の88円セールが開催されているんです!周郷農園で収穫された野菜が対象だそうですが、先日立ち寄った際も、はち切れんばかりに元気なほうれん草の束も、太い長ネギが4〜5本入った袋も、ぜーんぶ88円!これは穴場だった・・・。
中には周郷農園じゃなく、船橋や八街などの農園名が入っているのもありますが・・・?
『うちの作物だけでカバー出来ないときなどは、同じ産直組織へ出荷している農家から買って来るんですよ。もちろん有機栽培や無農薬にこだわっている、身元の明らかなところですから、うちでも安心して置いています。それ以外に、美味しい地方の果物を仕入れたりもしますよ。ちなみに今日は、長野のリンゴを置いています。』
青々とした野菜の右手には、背丈ほどもある高めの棚にずらりと乾物や調味料、加工食品などが並びます。左上から順々に見ていくなかで、ふと目を奪われた商品が。
「あ、これって今朝のテレビで特集していた栃木産の“かんぴょう”だ!」
お味噌汁に入れたり、パスタ代わりに使ったりと、栄養豊富で健康に良いダイエット食材だと言っていたのですが、栃木から取り寄せないと良質なものが手に入らないのかしら?なんて思っていた矢先だったので・・・。
なぜかかんぴょうに心を奪われている私を見ていた店長、気になったようで声をかけてくれました。
『かんぴょうは、お味噌汁も美味しいけれど煮物にしたりほうれん草と和えたり、色々使えるのよ。ところでなび子さん、戻し方は知ってる?』
あ・・・知らない。
『かんぴょうは塩もみしてから、人肌くらいのぬるーいお湯にお砂糖を少し入れて、30分くらい戻すんですよ。それから洗って食べやすい大きさに刻んで使うんです。そこからの調理も、簡単に味付け出来るこのダシ醤油はオススメよ。』
そして、左下に並んだ醤油やみりんなどの調味料コーナーから、めんつゆに使うようなダシ入りの醤油を紹介してくれました。これは化学調味料を一切使わず、良質素材で作られた一本だそうで、これさえあれば簡単に煮物が出来ると店長も絶賛!
『2倍くらいに水で薄めたものを鍋に入れて、そこに根菜など季節の野菜を煮込むだけでバッチリ味が決まるの。例えば、里芋なんてどうやって調理なさってる?』
里芋は・・・皮をむくのが面倒で、あまり買いません・・・。
『そうなのよね。でもね、里芋は泥だけ流して皮がついたまま丸ごと下ゆですれば簡単よ!ゆでてからならツルっと手で皮がむけるし、何より小さな芋がさらに小さくならずに済みますし。しかも、むいてからゆでるとブクブクと泡が吹いてどうにもならなくなったりしませんか?そうした面倒なこともこのやり方なら解消です。
下ゆでして手でむいた里芋は、別の鍋に薄めたダシ醤油と一緒に5分ほど蓋をしながらゆでれば、もう完成!そのまま置いておけば、どんどん味もしみるしさらに美味しくいただけますよ。』
万能ダシ醤油も、一本だけじゃなく何種類か置いてあるのですが、どれも素材のしっかりした良品ばかり!それだけではなく、こちらのお店に置かれた調味料や乾物、加工品のどれもが、店長でいらっしゃる奥様が、ひとつひとつ厳選して販売しているこだわりの品々なんです。
どれも自分が良い!と思って並べた商品。だからこそ、みりんやお酢、ソースやケチャップまで、どれを伺っても風味やクセ、使い方などをソムリエの如く紹介していただけるわけなんですね。
“このオイスターソースなんて、さらさらしてるでしょ?普通はどろっとしているけれど、これは魚醤がベースで原材料のところにも牡蠣エキス以外に無駄なものが書いてないのよ。”
“ソースの原材料が、こんなにはっきりと書かれているものを見たことがある?このケチャップなんて、トマト缶代わりに利用できるくらいなのよ”
なんて色々聞いていると、家にある調味料が使えなくなってきそうです・・・。
『せっかく健康な野菜を取り入れても、それを調理する調味料が化学調味料ばかりのものでは効果も半減です。そこで、新鮮野菜だけでなく、それを調理するものにも気を使えるお店づくりを始めたんです。毎日少しずつ使うものだからこそ、良いものを取り入れてもらえればと思いますし、しっかりした調味料なら特別なことをしなくてもバッチリ味が整うんですよ。なび子さんのように小さなお子さんがいらっしゃって、料理に手間暇かけられない!というお母さんにこそ、ぜひこうした調味料を活用してもらえればと思っています。』
確かに調味料って、使い終わるまでに時間がかかるから、その間ずーっと毎日の食卓に微量の素材を体に取り込んでいるんですものね。もちろん価格的には他でもっと安いものもありますが、素材の良質さと安心を買うことを考えれば、一概に“高い”とは言えないかも。
調味料だけじゃないんです。
棚には缶詰やレトルトカレー、クイック料理の素なども置かれているのですが、中でも衝撃を受けたのが“体に悪そう”の代名詞的な加工品、インスタントラーメンまで添加物の入っていない国内産のものが並んでいたこと(しかも結構種類が多い)!
『袋に“無かんすい”って表記されているでしょう?このかんすい自体は本来自然の素材だけれど、とても高価なものだから市販されているラーメンのかんすいはどれも化学的なもので代用されているんです。そういう人工的なものが一切入っていないから、小さなお子さんのお昼で出してあげても安心!忙しい時も、野菜をたっぷり入れれば十分食事として使えますよ。』
実際、帰りに買ったカレーうどんを一袋頂いてみましたが、確かに人工調味料に慣らされた私やなび夫さんにはパンチ的には物足りない感はあったものの、なび息子には刺激がないようでほとんど完食してました。確かに素ラーメンより、野菜入りのほうがコクが出ていいかも。
加工品の中には冷凍食品のコーナーまでありました。
“冷凍食品”なんて言ったら、最近はイコール“素材に何が使われているか分からない”と敬遠されがちですが、このお店で扱うのは、肉を一切使わず植物性たんぱくだけを使用した、安全冷凍食品シリーズ「マクロdeグルメ(オーサワジャパン)」という商品。これは、無農薬有機栽培のものを優先した純国産で国内加工、さらに中国産原料は一切不使用、添加物も精製した砂糖も不使用・・・などなど、普通じゃ考えられない素材で作られているそうなんです!
マクロdeダイエットシリーズはネット販売などもあるようですが、ここなら送料不要で好きな時に好きな分だけ購入できるのもいいですね。
マクロdeグルメ以外にも、房総もち豚の冷凍パックや餃子なども置いてあります。これらもすべて身元の明らかなものばかり!中でも豚丼なんて、原材料表記を抜粋しますが「豚肉(千葉県産房総もち豚)、砂糖(鹿児島県喜界島)、チキンエキス[鶏(国産)、食塩(国産)、デキストリン(原料 タピオカ(タイ)]」など、そこまで書くか?!と思うほどの明記っぷりです。
隣りには“三陸沖の秋サバ厳選”“銚子港水揚げのマイワシを厳選”といった、聞くだけでも美味しそうな旬の素材をパックした缶詰や、炊き込みご飯の素(これもやっぱり自然素材ばかり)が置いてあったりと、自然食品と相対するような加工食品の充実さが、何とも面白い店なんです。
『主婦業だって、いつも精一杯じゃ疲れます。たまには料理も楽に済ませたいですよね。そんなときでも、手軽に使える加工食品は主婦の強い味方!ぜひ安心して利用していただこうと思いまして。』
毎日家族のために安全な食卓を!と頑張ろうと思えば、身近で新鮮野菜が手に入る八千代ですが、ときどき利用する加工食品は、さすがに良質なものを選別できるほど身近に揃っているかしら・・・?原材料を見比べて探し出す苦労をせずとも、このお店のものなら信頼してどれでも手に取れるというのは、嬉しい限りです。
こうしてお店の商品を紹介していただく中で、いかに店長自身が「食」に対して大変なこだわりを持っているかが、ひしひしと伝わってきましたし、だからこそここまで徹底した店づくりが出来るんでしょうね。
帰りに野菜やダシ醤油などを買って帰りましたが、エコバックや買い物袋を持参すれば、ポイントカードにスタンプがたまるそうで、一杯になれば100円キャッシュバック!しかも、毎週火曜日には88円セールもあるし、そうしたお得なサービスが何より有り難いですよね。
さらに、四季折々でのイベントも満載!先月行われたお米の収穫祭「新米フェスタ」の期間には新米をプレゼントしてくれたり、暮れには餅つき大会、1月頃からはイチゴ狩り体験が出来たり。
レジの奥には2階へ上がる階段があって、「八千代ナビ!イベント情報(→こちら)」でもご紹介している生け花の一日体験レッスン「ピアッツァ1dayレッスン“花あそび”」というイベントが、毎月開催されています。ここはカルチャースペースとして1時間500円で貸し出してもいるそうで、打合せスペースやこうした趣味の講座、また簡単な調理場もあるので料理教室などにも利用されています(この詳細は、後日またレポートしてきます!)。
このほかにも、TVチャンピオンなどで有名なル・パティシェ・ヨコヤマさんも扱っているという八尾農場の卵だったり、1〜2年近く熟成させた味噌だったり、まだまだ興味深いポイントがあるんですが・・・百聞は一見にしかず。ぜひ一度お店へ足を運んで、その面白さを体験してみては?
そして調理に困ったら、ぜひ店長へ。調味料や加工品までアドバイスしてもらえるお店、なかなか無いですよー!
●食の広場 PIAZZA(ピアッツァ) 047-459-9121
千葉県八千代市大和田新田643-3(地図)
【営業時間】9:30〜18:00(1月は17:00まで)
【定休日】木曜日
【駐車場】有り/7台
※毎週火曜日は周郷農園の野菜98円セール!
【ホームページ】http://members3.jcom.home.ne.jp/sugou-piazza/index.html
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2009年07月20日 人気!トウモロコシ&枝豆
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あそこのお野菜はスーパーとは別物と言って良いくらいおいしい!
知っているお店が紹介され、とてもうれしいです。