緑が丘駅から徒歩圏内にある先生の教室へお伺いしてきました。
何しろ、今回はシュガーアートはもちろんのこと、久世先生にも一目お会いしてみたくて!というのも、以前私は先生をテレビで拝見したことがあったからなんです。実は久世先生、数年前に“元祖シロガネーゼ”として雑誌やテレビにしばしばご出演なさっていました。
先生は幼い頃から手芸や編み物といった細かな作業がお好きでいらっしゃったそうですが、とあるショップで機会に恵まれてシュガーアートの第一人者である稲田和子先生のもとで学び、講師ライセンスを取得。当時まだ日本では認知度の低かったシュガーアートを広めるべく、白金のお住まいで“久世恵美シュガーアートサロン”を開講後、日本シュガーアーティスト協会を設立したりと多大な貢献をなさいました。雑誌“VERY”やテレビなどで久世先生の作品に惹かれて師事された方が、現在も講師として全国各地でご活躍中です。
もちろん久世先生も、今は3人のお子さんをお育てになりながら引き続き驚異的なスケジュールをこなしていらっしゃいます。先生はご主人のお仕事の関係で八千代へ最近越していらっしゃったそうで、今は東京と八千代の往復生活。
ちなみに3人目のお子さんはうちのなび息子と同級生!小さなお子さんを抱えながら、すごいなぁ・・・。
話は戻りまして、ご自宅兼教室へとお邪魔したんですが!もーう別世界!!
さすが元祖シロガネーゼ、期待を裏切りません。
今まで踏み入れたことのない雰囲気の内装や家具に、あまりよそのご自宅を見まわしては失礼だわ、と心では思いつつも目が勝手にうろうろしてしまって・・・。
ルイ王朝スタイルの白家具というんでしょうか?ヨーロッパの上流階級サロンかと思うようなロココ調の家具で統一されていて、しかも幅木までゴージャスにリフォームされてる!!
奥行きにびっくりするくらいの、広ーい芝生のお庭の前に置かれた、艶やかな大理石のテーブルへと案内されました。
右手に見える戸棚には、ウェディングケーキのシュガーアートが飾られています。
『これはケーキの一番トップの部分だけを飾っているのですが、本当はもっと大きいものなんですよ。』と写真を見せてくださいました。
土台の部分はテーブル一杯の大きさで、ブーケ状の花が白いケーキを彩っています。
土台もリボンも、この細かく繊細な花の部分ももちろんシュガーアート!
全部完成するのに1か月ほどかかるそうですが、こういった注文を受けつつ、70〜80名もの生徒さんを相手に教えつつ、本まで執筆されているという驚異のパワフル振りでございます。
さて、今日は体験教室。
予約の際に@ベビーシューズ、Aローズ、Bリボンのいずれか希望するモチーフをお伝えするのですが、こういう作業が苦戦しがちな私は一番所要時間が少なく1時間で出来上がる@ベビーシューズを選択していました。
その出来上がり見本を拝見しつつ、シュガーアートとは?どんな材料なのか?などなど、基本的なお話を伺います。
これって、よくクリスマスケーキの上に乗っているサンタさんみたいなものですか?食べられるのかしら。
『あれはメレンゲ菓子だったり、マジパン(砂糖とアーモンド粉などで出来たもの)で作られている場合が多いですね。メレンゲ菓子は壊れやすく保存が難しいですし、マジパンではアーモンドの色が邪魔したり、薄く繊細な作業というのが難しいのですが、シュガーアートはどちらの問題もカバーされた砂糖菓子細工です。
シュガーアートやシュガークラフトと聞いても、まだまだ認知度が低くてイメージが湧かない方が多いのですが、あの戸棚にあるようなウェディングケーキが一番分かりやすいですね。ああしたケーキのデコレーション技法としてヴィクトリア女王の時代にイギリスで生まれたものなんですよ。
もともと食用として使われていますので、材料もすべて安全なものばかりですから口に含んでも大丈夫ですが、教室ではシュガーアート自体を目的とした環境で作業していますし、素手で捏ねまわしたりして衛生的ではないので・・・すすんでは召し上がらないことをおすすめしてます。』
作業は、まず久世先生が用意された“シュガーペースト”を型抜きするところからスタートします。シュガーペーストは、粉糖をベースにゼラチンや増粘剤などを混ぜて作ったものだそうで、水で混ぜれば簡単に出来上がるペースト用ミックスも市販されているそう。
作業する下敷きの上にショートニングを少量塗ってから、シュガーペーストをめん棒で伸ばし、ここへ靴底とまわりの部品を型抜きします。意外とペーストに弾力があって、結構思いきりよく伸ばさないと薄くなりません。ただこれだけの作業なんですが、均一に伸ばせてなかったり、型抜きにペーストがはまってしまって取れなくなったり・・・やや前途多難か。
『ペーストが乾いて固くならないと次の作業に移れないので、すでに型抜きを済ませたものを土台に次の作業へ進みましょう。』
3分クッキングの如く、どこからともなく現われたキレイな薄い靴底。
ここに、アイシング(粉砂糖と卵白を練り合わせたもの)で縁取りをしていくそうで、シンプルな細い口金のついた絞り出しの袋が用意されます。アイシングは、細かいデザインを施したり、別に作った部品を付ける糊代わりに利用するそうです。
靴底のまわりに白いアイシングを一周させてから、靴先とかかとまわりの2か所を立体的に組み合わせてくっつけていきました。思っていたよりアイシングの固まるスピードが速く、ポロポロと取れてしまったり!
どうにか仕上がった真っ白な靴に、いよいよ飾りを施していきます。
まずは、バラと葉の押し型に、それぞれピンクや薄緑に着色されたシュガーペーストを薄く押しつけて型を取りました。
『今日は体験教室なので、簡単に作業できるようにこうした型を利用していますが、例えばあの飾ってあるウェディングケーキの花などは、すべて手作業で仕上げますよ。』
押し型からはがすと、薄い粘土状のペーストに形が盛り上がって形が浮き出るので、それをハサミで切り抜いていきます。バラを2つ、葉っぱを4つ作ってとりあえず置いて乾かしておき、その間にアイシング飾りの作業へと移ります。
真っ白な靴に、ピンク色のアイシングで玉飾りの縁取りを施していくのですが・・・この作業、見た目以上にかなり難しかった!先生のお手本を見ている限りでは、全く何てことなさそうに思えたのに、いざ自分でやると全然「玉」にならないんです。はー、私ってこういうセンス無し?
『この作業は、シュガーアートの中でも思いのほか技術のいるものなんですよ。習い始めてしばらく経っている方でも、この作業に苦戦する方が多いくらいですから。もう後は慣れですよ!』
下敷きの上でしばらく絞り出しの練習をして、いざ本番!
力の入れ加減や、次の玉へのつなぎがうまくいかず、絞り出しては失敗し、楊枝ですっかり乾いたアイシングをポロっと取り除いては再チャレンジ。何とかかんとか両靴とも一周飾りつけましたが、どこが玉?
むしろ線に近い・・・。
『大丈夫大丈夫、先ほどのバラをつけたりすると全然見栄えが変わってきますよ!』
そんな先生の言葉に支えられながら、バラと葉っぱの裏にアイシングを絞って靴へレイアウトしていきました。最後に3種類のリボンから、一番見栄えがしそうなものを選んで貼り付けて・・・
出来たー!!
先生の言葉通り、ほんとバラやリボンが付いただけでぐっと可愛らしくなりました。大きさは4〜5cmほどで小さいですが、そのミニチュア感がさらに目を惹く愛らしさを放っています。
初作品!あらまあ、なび子さん。私ったらなかなか上手に仕上げたじゃないのー。
いや、待て待て。
冷静になって先生の見本と比べてみれば・・・
ザ・別物。
葉っぱの薄さを比べても、全然私のほうはぼってりしてて繊細さに欠ける感じです。そうかー、もっと押し型は薄く伸ばしても大丈夫だったんだー!とか、周りのアイシングはもっとひとつずつを細かくすればよかった!とか、先生の見本を見れば見るほど、“こうすれば良かった”ポイントが湧き出てきます。
気付けばすっかり1時間が経ってました。
セレブな雰囲気のお部屋で、日常からしばし離れてゆったりシュガーアートに没頭するのは何とも楽しいひとときでした。今回は体験コースなので自由に色々作る楽しさは“おあずけ”ですが、実際の教室ではバラエティ豊かなコースが満載!
ほんとに何の用意もなく身ひとつで体験できるので、ぜひ一度気軽にお問い合わせしてみては?
●シュガーアート「久世恵美Sugar Art Salon」
【募集対象】高校生以上の女性
【レッスン日時・場所】日程は応相談。時間帯は10:00〜12:30または13:30〜16:00、八千代市大和田新田94付近 自宅にて
【レッスン内容】まずは1日体験レッスンからどうぞ
【入会費・受講料】体験レッスンは入会金不要。受講料は体験レッスンの作品が3パターン有りますので、各作品によって違います。
@ベビーシューズ(所要時間 1時間)受講料 2,000円(材料費含)
Aローズ(所要時間 1時間半)受講料 3,000円(材料費含)
Bリボン(所要時間/3時間半)受講料 7,000円(材料費含)
※体験レッスンの受講ご希望の方は、「お名前、ご住所、ご連絡先、ご希望の作品(土台の色も)、ご希望の日程(第3希望まで)、シュガーアートの経験有無」をご明記の上メール(sugarart@fc5.so-net.ne.jp)にてお申込み下さい。
【ホームページ】http://kuze-sugar-art-salon.com
【問い合わせ連絡先】090-3203-1122(久世・くぜ)又はメール sugarart@fc5.so-net.ne.jp
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